葡萄棚の下で一年ごとに会う
日照り続きの巨峰の甘さ喉に咽せ
吠え立てる犬を宥めて靴を履き |
柳田みずき |
暑さ負け葡萄は少し渋くあり
白い袋破れば巨峰現れる
弁当も葡萄も腹に落ちていく |
香田 裕子 |
甘い渋い品評会のぶどう狩り
大粒を探したいから腰屈め
指先を染めて葡萄を平らげる |
後藤 峯子 |
葡萄の影が薄くなったら雨模様
お昼寝は自由にどうぞ葡萄棚
一年に一度は来たい葡萄狩り |
水野亜希子 |
葡萄園の地下からの水清らかに
試食する葡萄いろいろ赤や青
友だちの弾む鋏の音色聞く |
園部志津代 |
葡萄にも猛暑の疲れ少し見え
笑い声弾け葡萄房解け
曇天を吹き飛ばし来たぶどう狩り |
恒川和左子 |
お土産のぶどう重さは覚悟する
全視界 葡萄の袋 葡萄の葉
大粒が揃い二房食べきれず |
春日井五月 |
ポリフェノール一年分をいただこう
頭上の葡萄に見詰められ二房も
ぶどう狩り森岡の風にまた会った |
いまいまい |
葡萄狩り少し渋みの新品種
傾斜地のぶどう下に秋の風
ことしまた品定めする粒の色 |
内田 順子 |
桃よりも傷つきやすい葡萄だよ
完熟の巨峰に逢いに来たのです
おにぎりを三個と巨峰二房を |
児玉 浪枝 |
よく冷えた葡萄に舌がよく回り
木漏れ日に笑顔笑顔で葡萄食べ
爪染めてぶどう一房たいらげる |
奈尾はるか |
満腹にまだ詰め込んで葡萄狩り
涼風の楽園にいる葡萄狩り
沈む気をふっ切り葡萄狩りにいる |
川嶋 翡翠 |
葉音風音 葡萄晩夏に揺れている
視力の落ちたこのごろの葡萄棚
雲行きが険しくなればすぐに秋 |
吉田三千子 |
鳥が啼く虫が鳴く葡萄園
品種改良 葡萄の形 葡萄の色
甘い甘い葡萄を食べて夏終わる |
堀 恭子 |
朝食を抜いて備える葡萄狩り
一つ覚えて一つ忘れる葡萄の名
灼熱を浴びて葡萄の甘いこと |
深谷 歩 |
汗が噴くほどではないが葡萄狩り
座ったら食べるばかりの葡萄狩り
葡萄園飛蝗が語りかけてくる
眠くなるくらいの暑さ 葡萄園 |
渡辺 和尾 |