綿毛の会・名古屋城吟行会・吟行詠

2008年5月14日
鯱眺め麒麟麦酒と串団子
石垣にも刻まれている串団子
古新聞に凧の金助見つけたり
天守閣から降りてきた鯰
宿題をしている桜の木の下で
尾崎志津子
新緑のもとのお城を散策し
石垣の計算された丈を見る
階段かエレベーターかで悩まされ
木陰では風を感じた昼下がり
汗ばんだ額に笑う風が吹く
香田 裕子
寝転んで姫の夢でも見ましょうか
鳥たちも縄張り争い姦しい
城の回り辛うじて生物生き残る
風邪なんてちちんぷいぷい飛んで行け
ボランティア 案内したがる悪い癖
深谷  歩
焼け残った櫓二つの存在感
城の中はエレベーターで上下でき
本丸御殿の礎 むかし偲びいる
栄枯を見つめてカヤの木はいまに
ぶんご石と書かれて時を経ていたり
柳田みずき
石垣に根を張りやがて崩しゆく
桜桃生ってやがては芽を出そう
空堀で一生を終える鹿家系
だれからも攻められないが城の中
日陰にも御殿椿の白落花
内田 順子
大木の周りに座る兵士たち
木漏れ日の美しい朝踏んで出る
影揺れる五月の芝生広がって
木は静かに玉砂利の音聞いている
天然のこれは美味しい空気だよ
吉田三千子
城の庭麝香揚羽を見にござれ
十八人の姫が通るか下に下に
葵の紋に誇りが 平成二十年
欠伸なのか呻きなのか黒い鯱
いたずらな少年がいた午後の城
園部志津代
城跡に悔恨ばかり落ちている
石垣の石に刻んだ○や△
本丸御殿 復元するに巨額金
インフルエンザにお堀の鳥は健在か
春霞 あのそのあたり御岳か
堀  恭子
世が世ならと城下眺める天守閣
榧の木が黙って見てる六百年
木漏れ日もご馳走にする名古屋城
天守閣から高速道とツインタワー
御殿復元 熱弁ふるう市長さま
水野亜希子
名古屋城に椰子の木もある広い庭
新緑が天守閣まで飛び込んだ
石垣の石を運んだ人がいて
もう一度歴史の勉強しなおそう
石垣の隙間を埋める小石となる
川嶋 翡翠
天守閣昇降いずれもエレベーター
お城から眺める ビル群数多あり
時代越え御殿椿の白く咲く
石垣に生きた証の紋残し
城築く石引く人よ格差社会
渡辺 妙子
新緑の中で息づく名古屋城
歴史の重みを刻石に感じ
御殿椿の可憐さに足を止め
木洩れ日の中で五七五を考え
天守閣登れば見える緑の街
奈尾はるか
天守閣 むかしの光いまいずこ
鳥になり名古屋の街を支配したい
緑青の屋根の真上をヘリコプター
消え失せた過去取り戻すぞと立ち上がり
天守閣 西の高層ビル睨む
いまいまい
姫のお駕籠に乗った気分になっている
天守閣から故郷の山も見え
石垣の石は笑っているようだ
囚われてお城の中を一回り
風みどりアイスクリームが溶けてくる
児玉 浪枝
石垣のしるしに武家の誇り見る
地下鉄を上がると金の鯱光る
鯱もなか頬張っている城の中
天守閣から高層ビルや名古屋駅
陰影がだんだん変わる大樹木
後藤 峯子
ゆったりと元気をもらう緑陰で
外人さんも分かるかな城見物
殿さまの命令により石運ぶ
金シャチの歓迎受ける名古屋城
いにしえの栄華を偲びなんとする
春日井五月
駆け込んで乗った電車で城に着き
五月晴れのシャワーを浴びている
昼食べたきしめんなかなか切れなくて
揚羽蝶は舞い白い城聳え立ち
見上げれば御殿椿の美しさ
西川ほしみ
韓国語 中国語あり 城公園
エレベーターの中で秘話などを拾い
戦火から脇芽となって成木椿
銘入りの石垣の石 語りくる
小豆粒のサクランボにもみな笑顔
恒川和左子
逃げること考えていた城主たち
遠くから見れば綺麗な城だよね
渡辺 和尾

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吟行会 天守閣を背景に 東南隅櫓を右に見て 小天守閣、天守閣、本丸御殿を望む 東二之門の前で



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