綿毛の会 合同勉強会・吟行会
六華苑・七里の渡し・九華公園 2007年5月

快晴の五月八日(火)、桑名の六華苑、七里の渡し、九華公園を訪ねる綿毛の会五月吟行会が行われました。
外からのお客さまもまじえて、二十二名、先ずは関西線普通電車で、桑名へとのんびり出発しました。
六華苑は、鹿鳴館などを手がけたジョサイア・コンドルの設計になる大正2年竣工の旧諸戸邸です。洋館とそれに併設された和室、池泉回遊式の庭園など、新緑のなかでしっとりとした佇まいを見せていました。
六華苑の集会室での合同勉強会、昼食を済ませ、午後からは、長良川の畔を七里の渡しから蟠籠櫓へ、少し寄り道をして舩津屋、歌行燈の碑を通り、躑躅や藤が満開の九華公園へ足を伸ばしました。
シロツメグサの咲く広場では、さっそく花冠を作り、少女の気分を味わいました。
ただ疲れただ日焼けした吟行会
金満家の大邸宅で粗食して
蛤も化石で残る桑名なり
渡辺 和尾
村もみどり池もみどりに染まりいて
クローバーの上に座ればみな少女
散策の途中で青大将に出逢い
香田 裕子
迷い六華苑にて隠れん坊
晴れ女らが青空連れて六華苑
遠い日へ耳を澄ませた小半日
青木紀雍子
海伝い 木陰求め坐りおり
飴で喉潤しながら句を書いて
つつじ咲く 木陰で笑う仲間たち
間瀬香代子
日陰者と自認するようシャガの花
一の鳥居潜りここから伊勢路へと
新之助 新太郎とか暖簾分け
堀  恭子
手入れ良い庭は盛衰見てるよう
九華公園 躑躅水面に亀も蛇も
富豪の家とか私ら床を踏んでいく
後藤 峯子
塩の香がほんのり初夏の風渡る
鈍行で友と大河を渡りゆく
この町の産業というマンホール
園部志津代
夏の陽が桑名の海を白くして
彩りはよいのだけれど六華苑
豊かな海だったと堰ができるまでは
春日井五月
水辺にもつつじの花が映っていた
池の中に鴨 亀 蛇が住んでいた
ロボットのように河口堰睨んでた
川嶋 翡翠
心地よい風吸いながら非日常
水温み大きな蛇が泳いきた
堰一つ 人と魚を分離した
柳田みずき
蛇も亀も棲むによし九華公園
緑陰で笑い転げる我ら少女
お弁当平らげ眠い午後となり
深谷  歩
河口堰見えて現代七里が浜
鳩の群れ蹴散らし歩く九華公園
永餅としぐれを桑名のお土産に
渡辺 妙子
黒日傘列んで七里の渡し行く
藤棚の下で鳩らも作句する
ひと休みにお抹茶一服六華亭
奈尾はるか
五月晴れ信号機のない道を行く
この家の主の化身か黒揚羽
生き残りの蛤がいる川の底
いまいまい
ジャンプする魚 恋の季節らし
とらわれの鳥も鳴いてる水公園
クローバー萌えるようなり贅沢に
内田 順子
頭上の雲の数ほどに夢はあり
血圧は正常 花は満開に
山林王の歴史を巡り小半日
児玉 浪枝
桑名城 出合い頭に水の神
亀に蛇巻き付いている五月な
り 蛤は潜って眠る五月病
尾崎志津子
蛤の店だけ残る町だった
本店で食べれば高い牛肉店
蛤は外国産と 土産品
水野亜希子
たくさんのシロツメグサと友の顔
ころころと友と笑い合う時間
バラバラに動けばバラバラ目立つなり
西川ほしみ
五月晴れの九華公園を花巡り
五月晴れ自然の中へ溶け込んで
潮の香と花の香りの吟行会
木野すみゑ
海辺まで人の臭いが溢れ出し
渡る風 河口を圧して私を押して
川岸を渡る いっぴきの夏へ
吉田三千子
連休明け 消毒中の九華園
緑陰の囀りに邪魔な人の言葉
折り鶴のマンホールから百羽鶴
恒川和左子
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