ただ疲れただ日焼けした吟行会
金満家の大邸宅で粗食して
蛤も化石で残る桑名なり |
渡辺 和尾 |
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村もみどり池もみどりに染まりいて
クローバーの上に座ればみな少女
散策の途中で青大将に出逢い |
香田 裕子 |
迷い六華苑にて隠れん坊
晴れ女らが青空連れて六華苑
遠い日へ耳を澄ませた小半日 |
青木紀雍子 |
海伝い 木陰求め坐りおり
飴で喉潤しながら句を書いて
つつじ咲く 木陰で笑う仲間たち |
間瀬香代子 |
日陰者と自認するようシャガの花
一の鳥居潜りここから伊勢路へと
新之助 新太郎とか暖簾分け |
堀 恭子 |
手入れ良い庭は盛衰見てるよう
九華公園 躑躅水面に亀も蛇も
富豪の家とか私ら床を踏んでいく |
後藤 峯子 |
塩の香がほんのり初夏の風渡る
鈍行で友と大河を渡りゆく
この町の産業というマンホール |
園部志津代 |
夏の陽が桑名の海を白くして
彩りはよいのだけれど六華苑
豊かな海だったと堰ができるまでは |
春日井五月 |
水辺にもつつじの花が映っていた
池の中に鴨 亀 蛇が住んでいた
ロボットのように河口堰睨んでた |
川嶋 翡翠 |
心地よい風吸いながら非日常
水温み大きな蛇が泳いきた
堰一つ 人と魚を分離した |
柳田みずき |
蛇も亀も棲むによし九華公園
緑陰で笑い転げる我ら少女
お弁当平らげ眠い午後となり |
深谷 歩 |
河口堰見えて現代七里が浜
鳩の群れ蹴散らし歩く九華公園
永餅としぐれを桑名のお土産に |
渡辺 妙子 |
黒日傘列んで七里の渡し行く
藤棚の下で鳩らも作句する
ひと休みにお抹茶一服六華亭 |
奈尾はるか |
五月晴れ信号機のない道を行く
この家の主の化身か黒揚羽
生き残りの蛤がいる川の底 |
いまいまい |
ジャンプする魚 恋の季節らし
とらわれの鳥も鳴いてる水公園
クローバー萌えるようなり贅沢に |
内田 順子 |
頭上の雲の数ほどに夢はあり
血圧は正常 花は満開に
山林王の歴史を巡り小半日 |
児玉 浪枝 |
桑名城 出合い頭に水の神
亀に蛇巻き付いている五月な り
蛤は潜って眠る五月病 |
尾崎志津子 |
蛤の店だけ残る町だった
本店で食べれば高い牛肉店
蛤は外国産と 土産品 |
水野亜希子 |
たくさんのシロツメグサと友の顔
ころころと友と笑い合う時間
バラバラに動けばバラバラ目立つなり |
西川ほしみ |
五月晴れの九華公園を花巡り
五月晴れ自然の中へ溶け込んで
潮の香と花の香りの吟行会 |
木野すみゑ |
海辺まで人の臭いが溢れ出し
渡る風 河口を圧して私を押して
川岸を渡る いっぴきの夏へ |
吉田三千子 |
連休明け 消毒中の九華園
緑陰の囀りに邪魔な人の言葉
折り鶴のマンホールから百羽鶴 |
恒川和左子 |