綿毛 2007年 6月号 昴

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葉桜に力つきたる私です  香田 裕子
閃かぬときには池を一巡り  間瀬香代子
遠い日はそっとしておくオルゴール  青木紀雍子
宅配の浅蜊の箱は水の音  園部志津代
なにものよフォークに乗らぬスパゲティ  春日井五月
痛いとか辛いとか言う 雨模様  堀  恭子
初夏の風くるりと部屋を一回り  後藤 峯子
母の愛した岩波文庫古びたり  柳田みずき
なんどでもひっくり返すおばあさん  東川 和子
雨上がり大きな傘を持て余す  奈尾はるか
身の丈ほどの傘を持ち嬉しそう  上地 弘子
花びらが鰯の群れのよう走り  川嶋 翡翠
解体の費用にみんな躊躇する  内田 順子
空荒れる地球が吠えているように  深谷  歩
お喋りなツバメに軒を貸している  渡辺 妙子
飼い猫が一部始終を監視する  いまいまい
弁当を二つ買って伺います  関本 満美
手の内に砂浜歩きの丸い石  木野すみゑ
子に送る栄養剤と胃腸薬  恒川和左子
海に遠いが大きな河が光ってる  水野亜希子
消えそうな川の辺りの草として  尾崎志津子
お茶をして買い物忘れ午後のこと  竹内 英子
なんという阿呆なお偉い方たちよ  吉田三千子
税金の無料相談など行かぬ  児玉 浪枝
連休の始まり鳥の群れを見た  西川ほしみ
  
擦れ違う人はそのまま過去になり  渡辺 和尾


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