綿毛 2006年12月号 昴  渡辺 和尾・選

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罪のない話のつもり 罪作り  園部志津代
お隣の金木犀が零れてる  柳田みずき
冠婚葬祭 また親族が集う秋  春日井五月
日向ぼこ 丸くなるのは猫と父  関本 満美
殿というよりきっと尻尾です  尾崎志津子
夜の柿おまえも朝を待つのかい  吉田三千子
近海のサンマも口を尖らせる  児玉 浪枝
禁煙の席が二倍も混んでいる  内田 順子
伸びすぎの菠薐草の大安売り  深谷  歩
看板はそのままにして閉店に  いまいまい
夕焼けの欠片を捜す橋の上  水野亜希子
山椒をたっぷりかける鰻丼  堀  恭子
筋トレを仕事のように励む猫  恒川和左子
三方に別れる金山コンコース  渡辺 妙子
白い傘 森に入れば森の色に  後藤 峯子
日記帳 この空白はなんだった  奈尾はるか
前の車も医者通いの送り迎え  川嶋 翡翠
引越しはガラクタばかり梱包し  香田 裕子
多肉植物わたしの愚痴を聞いている  上地 弘子
花の名を覚えたころに散っている  東川 和子
判らないことが多くて爪を切る  西川ほしみ
蜜柑 柿 色づき熟す食の秋  木野すみゑ
犬連れて毎朝歩くおとしより  竹内 英子
  
郵便は定期に休む優れもの  渡辺 和尾