昴  綿毛の会8月一句抄   選・渡辺 和尾

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祭りにはみんな郷土の匂いする関本 満美
どこをどうするのかお隣改造中春日井五月
お魚を毟るふたたび雨の音堀  恭子
二週間目に思い出す自転車の所在吉田三千子
右へ右へと曲がっていけば鰻屋に児玉 浪枝
頑固さは焼けた浜辺といい勝負堤 亜美子
世話役も日焼け止め塗り草野球恒川和左子
ドクダミが群生 蔵を守らんといまいまい
遠雷が聞こえるころにメール来る石田 穗實
ため息を百回付いて読み終える水野亜希子
タイミングずらして笑顔写し取る内田 順子
違和感を小振りのお尻で退治する尾崎志津子
冷房の効かない場所に掘り出し品園部志津代
空き缶も資源だけれど邪魔ですね川嶋 翡翠
アンケートの年齢サバを読んでいる渡辺 妙子
悔しいがことしの花火音ばかり深谷  歩
台風と葬式 同時にやってくる東川 和子
入道雲 水玉模様の母の服上地 弘子
ワタクシをモテアソンデル蚊の一匹山本 数子
神経を尖らせながら飲む薬奈尾はるか
眼科・耳鼻科と心忙しい夏となり本田 博子
海に着き水着忘れたふりをする鈴木 栄子
白桃のお尻にそっと爪たてる柳田みずき
この暑さ体温計も出してみる石川 照子
夏台風 ふうりんチリンと鳴らす長谷部じゅん
松葉ボタン踏まれたままで花を付け後藤 峯子
街の風はいつも足早 追いつけぬ社本 蛙子
そのむかし線路のあった道を行く林  昌子
深夜まで愚痴も零さず室外機竹内 英子
いまあなたがいる 空気はやわらかに高田 初江
真夏日に洗濯物の裏返し木野すみゑ
聞くだけは聞きましたという返事西川ほしみ
   
突然に夢が過ぎって眠くなり 渡辺 和尾