pippo

投句のページ 優秀作紹介


       

2002年6月の優秀作:渡辺和尾 選評

****ぴっぽ6月作品****

 《はじめに》……七月の声を聞いた途端に蒸し暑さが襲ってきました。やはり、異常気象とは言え、雨の季節ですね。さあ、雨に溶けてしまわないような、暑さに負けてしまわないような作品を書いていきたいものですね。
 さっそく、こんげつの作品を味わい、楽しみましょうね。

… … … …

呈賞:呈賞 きのうきょうカレーが続き喧嘩する 吉田三千子
  【作者】 テニスだ、サッカーだ、野球だ、相撲だ、と騒いでいるうちに、医療ミスはまたも起こり、ムネオさんもマキコさんも喧嘩両成敗で裁かれ、ごちゃ混ぜのニッポン! チャチャチャ!
  【選者】 ニッポンも家庭も、もみくちゃ・ごちゃ混ぜでいきましょう。多忙なのは、仕事なのでしょうか、プレーの観戦なのでしょうか。
 
秀逸: 優秀 南吉の狐に会えば下駄の音 内田 順子
【順不同】 【作者】 作者の生い立ちや生活の場を知れば、作品理解が深まると思う。感じ方はそのときの自分の状態によるけれども……。
  【選者】 南吉の里は狭い街道にあった……はずでしたが、いまは見違えるような広さに変わりました。狐はどこへ消えたのでしょうか。童話の心もいっしょに消えてしまわないようにしたいですね。
 
優秀  青畳 ぐにゃりと伸びて猫になる 柳田みずき
  【作者】 和紙の新しい畳。和紙の畳は、丈夫で色褪せしないという。い草独特の匂いはしないが、感触のよさは抜群。気持ちはよかったが、作品にはあまり結びつきませんでした。
  【選者】 作者が気を抜いて畳に寝転んだ姿を想像します。愉快です。
 
優秀  たましいの色はなに色 薔薇百花 笹 さやか
  【作者】 薄暮の我が町を歩き始めて二日目。造成地には素晴らしい豪奢な家が建ち、どこか違う町に紛れこんだような錯覚に……。
  【選者】 身のまわりの変化を敏感に感じていたいですね。
 
入選: 入選 梔子の花は匂って意思表示 渡辺 妙子
【順不同】 【作者】 秋に咲くコスモスを植えたら、もう蕾が付いてびっくり。そう言えば、夏菊も春に咲いてしまいました。
  【選者】 どんな意志なのかと興味ありますね。花と実を思いながら、作者の心理を探りましょうね。
 
入選  愛すべき邪鬼であるかな放たれよ 堀  恭子
  【作者】 〈東大寺のすべて展〉に行ってきました。
  【選者】 仏の類を見ると、人生を反省し、これからをも透視したりします。ぼくも、若いころ、猛暑の奈良・京都を歩いて回りました。いまでも当時の思いは残っています。
 
入選  梅雨寒に生まれた街へ逃避行 尾崎志津子
  【作者】 ときどき無性に帰りたくなるのです。海と山の見える街に……。
  【選者】 風景が一望できることも、心に染みつくものですね。とくに幼少のころの思い出に沈着しますね。
 
入選  百円のお水を飲んで夢探し 石田 穗實
  【作者】 じめじめした日本の夏が本格的にやってきました。どんな季節にもどんと来いの気持ちです。
  【選者】 どんと来い、は爽やか。百円のお水は、現代の悲しさ。水も空気も買う時代へと。
 
入選  待つ人を足蹴にするの 我が野望 えるん
  【作者】 初めまして、えるんと申します。友人に〈投稿しても大丈夫だよ〉と優しく言われたので送ってみます。内容は見ての通りの恋愛ものです。〈待つ人〉は、恋人でもあり、自分でもあり……待たされている自分が、いつか恋人を待つ人にしたい願望とか、待つ人してる恋人の元へと急ぐ自分に苦笑したりとか。電車とか乗り物での移動中に、動けない状態で〈ん、もう! なぁんで、こんなに焦らなくっちゃいけないのよぉっ〉というイライラが変形して、足蹴にする野望という妄想に……。
  【選者】 でもねえ、強がりではだめだよ。発想・表現は、斬新です。
 
入選  片腕をなくしたような落とし物 香田 裕子
  【作者】 日本には梅雨という不思議な季節がある。雷が鳴ったら、本当の夏のお出ましだ。欲張りだから、梅雨も夏もいっぱい楽しみたいな。
  【選者】 そんな落とし物って、あり……? ぼくは、右腕を病で使えないのですが、とてつもなく重くて、存在感だけはあります。
 
入選  銀行も郵便局も雨の中 春日井五月
  【作者】 雨の少ない六月なんて、アンコの少ない鯛焼きのように、裏切られた思い。やはりシトシト降ってほしいね。
  【選者】 上手い表現。風前の灯……という内容が〈雨の中〉にぼんやりと見えるのです。
 
入選  割引のはがきを持って映画へと 西川ほしみ
  【作者】 仲居くんの映画でしたが、娘と行きました。《模倣犯》の評判はいろいろですが、私は満足。久し振りに嬉しい時間でした。
  【選者】 けっこうなことねえ。ぼくは、もう数十年というもの、映画は見ていません。貧乏暇なしを地で行っていたんですねえ。
 
入選  目に見えぬものに支えられて生きる 吉川美保子
  【作者】 年齢を重ねると、意欲に燃える人と、意気消沈する人に、分かれるそうです。私は断然前者のほうでいたいです。でも、ときどき揺れるのは確かです。
  【選者】 そうよねえ、感謝は大切でしょうね。
 
入選  あじさいはでんでんむしをよんでいる 馬場 淳子
  【作者】 稲沢の性海寺で多くの種類の紫陽花を見ました。紫陽花には〈雨とカタツムリ〉というイメージですが、白い紫陽花は夏の日差しにも似合いそうでした。
  【選者】 ひらがなばかりなのが、作品を柔らかくしています。蝸牛の様子も見えるようです。
 
入選  包丁を研ぎたくなるは殺意かも 柴田 忠司
  【作者】 世の中、有名メーカーが使ってはならない薬を使ったり……。
  【選者】 〈殺意〉が強すぎる嫌いはあります。殺意の内容が書ければ、作品は光ってくるでしょう。
 
入選  コツンと胸の音するミステリー いとうていこ
  【作者】 雨の中、初恋の人に出会ったのか、はたまた大事な落し物をしてしまったのか、とにかく胸にズッシリ届きました。
  【選者】 な〜に、他人ごとですか? 自分のことを書いてくだされば迫力出るのになあ。
 
入選  最近は真鯉と緋鯉同サイズ 杉本 金男
  【作者】  
  【選者】 鯉幟のことでしょう。やっと男女同権が、ここまで浸透した?のですね。
 

… … … …
《おわりに》……
 さあ、間もなく真夏。暑ささえも作品を書くきっかけにしましょうね。
 川柳は季節にあまり寄りかかりません。やはり、人事が主だと思います。心の動きなどをうまく書いてみましょうね。  たくさんの力作を今月もお寄せください。楽しみに、わくわくしながらお待ちしています。
 それでは、また来月のこのコーナーでお会いしましょう。

………… 【渡辺 和尾】2002-07-02


back

       

2002年5月の優秀作:渡辺和尾 選評

****ぴっぽ5月作品****

 雨の月に入りました。《ピッポ de センリュウ》のページを開いても、なかなか六月発表分が掲載されなかったのは、和尾の怠慢にありました。お待ちいただいた方には深くお詫びいたします。
 きのうは名古屋市平針の運転試験場で、普通免許の更新をしてまいりました。我が家から遠路はるばるという感じで、試験場が笑っていました。三十三度という真夏の暑さの中の決死行でした。すでに更新作業も命がけの感じがあります。〔閑話休題〕
毎月のことですが、自由な発想で、既成の概念にとらわれない作品が多くて、とても拝見し甲斐があります。
 それでは、今月の対話を始めたいと思います。

… … … …

呈賞:呈賞 彷徨えば多くの風に逢えそうだ 香田 裕子
  【作者】 桜が咲いて春を喜び、新緑に追いかけられて、雨に追いかけられて、もう初夏。流れに振り回されております。
  【選者】 雨の季節だからこそ、街に出ましょう。森に行きましょう。川辺を歩いてみましょう。どこかでお会いできるかもしれませんよ。
 
佳作: 優秀 炎天を歩く 帽子も傘もなく 堀  恭子
【順不同】 【作者】 さあ六月、さあ梅雨の中へ。
  【選者】 その先は、作品のように炎天が待っています。もちろん帽子や傘は持ってはいるのですが、この作品、前を向こうという意志を示しているのです。
 
優秀  開局一年 早寝早起き私のメール 吉田三千子
  【作者】 電子メールが私の仕事や生活の一部になって、もう一年。接続したときの感動を思い出しています。いまという時代を精一杯生きることは大切なことですね。
  【選者】 日常詠で作者の姿勢まで顕すことができることがわかり、嬉しくなりました。作品から作者が見えたら至上としましょう。
 
入選: 入選 笑い声躑躅満開夢模様 石田 穗實
【順不同】 【作者】 GWのニュースを自宅でのんびり見ています。
  【選者】 中七と下五の表現〈躑躅満開夢模様〉の表現の妙です。
 
入選  貸すだけの耳を一つ持っている 柴田 忠司
  【作者】 上げ底みたいな男が、永田町には多くいるが、巷にもうろうろしている。絹豆腐を得るために事件が起きている昨今でも。
  【選者】 作品が作家固有のものとなるためには、なにかをプラスしたいのですよ。〈麻痺の腕一本提げて街へ出る〉……ぼくの即席吟です。参考にはならないな。
 
入選  嫌だなあと思うときの私の位置 高田 初江
  【作者】 私を発見したり私と向かい合う時間……。失った心を捜す午後……。素直な私がいる。
  【選者】 これはまた、とても率直でしたね。
 
入選  シャキシャキのレタスを皿に大盛りに 児玉 浪枝
  【作者】 夏はいっきに近づきました。テーブル拭いて窓拭いて…。
  【選者】 内容と表現がマッチしています。さらに内容が高まれば素敵な作品が生まれてくることでしょう。
 
入選  母の日に供養されるは母二代 加藤満里子
  【作者】 母の日は、八十三歳で逝った大叔母と五十四歳で急死したその娘の法事でした。
  【選者】 二代の母の経過などがいま少しぼんやりしています。それは、作者のいまいる場所や年齢がわからないからです。
 
入選  薔薇十本独りではない君がいる 笹 さやか
  【作者】 ご褒美って、いくつになっても嬉しいものですね。ありがとうございました。先生の直筆の川柳、大切にいたします。
  【選者】 ぼくの慣れない左手で書いた貧しい作品を喜んでくださって、ありがとう。これからも心優しい作品をお待ちしています。
 
入選  笑顔消え救急車に母と乗る 吉川美保子
  【作者】 いつでも入院できるようにバッグを用意していたのですが、いざとなると駄目ですねえ。
  【選者】 当然ですよ。でも、その大事なときに、どう判断し行動するかで、その人が評価されるのでしょうね。看病には手落ちのないようにね。
 
入選  豊漁のタタキに刺身 鰹節 内田 順子
  【作者】 ことしの植物の慌てぶりは、まだ続いているようです。いつもなら六月六日に咲くサボテンの紅孔雀の大輪花が二週間も早く咲きました。人間はついていけない感じです。
  【選者】 この稿を書いている六月六日は、ぼくの誕生日。紅孔雀の花もとうとう狂ったか、とこれは川柳的発想?
 
入選  ローカル線と歩調が合って岬まで 柳田みずき
  【作者】 花を追う一日もいいですね。
  【選者】 軽快な作品。鬱陶しさを跳ね返すような作品。さあ、夏へ!
 
入選  大河原 猫も見上げる夏花火 いとうていこ
  【作者】 猫ちゃんは、余裕の態度で花火を楽しんでいます。
  【選者】 面白い描き方です。でも、やはり猫が作者にダブって見えます。川柳作法をこの人は、知らず知らずに会得しているのでしょう。
 
入選  制服も疲れましたね ころもがえ 馬場 淳子
  【作者】 ことしは早く暑くなりました。高校生はやっと更衣です。車で最寄の駅へのお迎え、と言っても、物騒なことも起きる世の中なので、夜十一時過ぎると出迎えのほうも心細いこと。
  【選者】 学生のころを思い出させてもらいました。一張羅を、後生大事に洗う暇もなく身に纏っていたころのことを。
 
入選  散歩道 シロツメクサがお出迎え 関本 満美
  【作者】 この春は季節をゆっくり味わう余裕がなかったな。お天気がおかしかったせいかしら? 気持ちのいい季節は短いので満喫しなきゃね。
  【選者】 自然に触れ、人に出会い、人生のページに少しずつ彩りを添えてまいりましょうね。
 
入選  新緑と友の言葉に励まされ 水野亜希子
  【作者】 新緑のエネルギーに圧倒され、目眩さえ起こしそう……。
  【選者】 人生には転機がいくつもあります。それを丁寧に乗り越えていくのでしょうね。
 
入選  強張った十指でまずはグーチョキパー 山本 数子
  【作者】 なんだか忙しくてちっとも句が浮かんでこないのが、いまの私の悩み……。
  【選者】 十ぺんもすれば、柔らかく敏捷になりますよ。まだまだ若いんですからね。
 
入選  母がいる幼馴染の記憶の中に 渡辺 妙子
  【作者】 ふるさとに移り住んで八年。街中でぱったり幼馴染に出会ったりすると、〈お母さんに似てきたねえ〉などと言われる。しかし、母が亡くなって、もう四十五年も経つ……。
  【選者】 幼児期の記憶は優しくほろ苦いのが通例でしょう。母の記憶は、その中では大きな位置を占めるのでしょうね。
 

… … … …
■選のあとに
 〈六月の雨に童謡思い出す  和尾〉
 鬱陶しいと自分でも思い、雨を見上げていましたが、〈いや、雨も案外いいものだぞ〉と、思いさえすれば、〈雨雨降れ降れ……〉のような雨賛歌も浮かんでくるのです。恵みの雨とも言われます。雨の後に来る暑さのほうが大変でしょうから、体を夏向きに慣らしていきましょうね。
 作品も季節の変化に負けないよう、書き続けていただきたいものです。
 来月のこの場所で、また元気にお会いしましょうね。

………… 【渡辺 和尾】2002-06-06


back

       

2002年4月の優秀作:渡辺和尾 選評

****ぴっぽ4月作品****

 とても素敵な季節です。緑・深緑・紫……、気分の高揚する初夏の中で作句する喜びに浸りたいものです。
 いまどき、本気で夢を見る人もいないでしょうが、それでもなお、夢を見たいと思うのも確かなことです。たくさんの応募句に埋もれて笑顔になっているぼくにも気がつきます。

 さあ、今月も《ぴっぽのセンリュウヒロバ》で愉快に語り合いましょう。

… … … …

呈賞:呈賞 太陽と蒲公英そしてわたしたち 笹 さやか
  【作者】 初々しい新人たちの制服やスーツ姿が街に溢れています。希望に満ちた顔少し不安げな顔も、みんな応援したいですね。
  【選者】 春から初夏へ。もっとも軟らかく明るい季節ですね。さあ、どこへ出かけましょうか。
 
特選: 優秀 戒める嫉妬 羨望するまいと 吉川美保子
【順不同】 【作者】 前進あるのみです。雑音など耳に入れなければよいのでしょう。スローテンポであるよう心がけています。時間があまりにも早く流れるのが気になりますが……。
  【選者】 嫉妬も羨望も同類項ですね。ぼくは、ものごとなどは、なるべく客観的に捉えるようにしています。そうすると、感情の動きさえもコントロールしやすくなります。
 
優秀  緑陰に愛妻弁当集まって いとうていこ
  【作者】 愛妻弁当のなんと羨ましいような微笑ましい風景でありましょうか。そこに着くまでの満員電車でのリュックが少し邪魔になるこのごろですが。
  【選者】 ハイキングもいいし、お昼を木陰でとってもいいですね。五月ならではの風景ですね。
 
入選: 入選 パソコンと距離をおく頭痛がする 柳田みずき
【順不同】 【作者】 四月八日は、初夏の日差しに牡丹・躑躅・花水木が咲いています。季節が戸惑っており、不安さえも感じられます。
入選  パソコンで職業探している息子 内田 順子
  【作者】 季節の進み方が十日も早いと、追われているようで落ち着きません。そんな中でも、花の便りを聞けば、友だちと実物を見に行きたいと、うずうずするのです。
  【選者】 パソコン関連の二句。パソコンを生活の一部に取り込んでいる若者、ケータイもまた同様ですね。きょうも、新しい街に出かけるときめきを……。
 
入選  風ばかり読んで猫背になってきた 柴田 忠司
  【作者】 友人に勧められての出句です。お目通しくだされば幸です。
入選  真っ白に洗う時間がきょうもある みなみはるか
  【作者】 新緑の鎌倉を散策してきました。鎌倉の文豪たちの文学館や文人たちの墓を訪れ充実した旅でした。
  【選者】 〈風〉〈真っ白〉が、この作品の面白さであり、弱さでもあるのでしょう。面白さをもう少し明白にされると、言いたいことの焦点が合うかも。
 
入選  苺色した口紅も似合うのね 春日井五月
  【作者】 連休を楽しんでいます。
  【選者】 初夏らしい軽快な作品です。素敵な連休でしたか。
 
入選  あの人に逢いたくなってケーキ買う 香田 裕子
  【作者】 今回は迷わずメール操作できたと思うのですが……。やっぱり締め切り間近になってしまいました。
  【選者】 これからは、まだメール操作に不慣れな方に、ご自分の苦心談などお話になられると参考になるかもしれませんよ。〈締め切りに余裕を持ってメールする〓和尾〉ですよ!
 
入選  草がわたしを五月の空へ押し上げる 尾崎志津子
  【作者】 新緑の眩しさに目眩してしまいます。
  【選者】 季節飛行をしましょうね。
 
入選  公園の花の名前をいま知った 西川ほしみ
  【作者】 ことしから改心して、花をたくさん植えようと思っています。ミニバラを買いました。
  【選者】 ぼくも、花の名は、いったいいくつ知っているのか悲しいくらいです。でも花に埋もれての暮らしはいいものですね。
 
入選  片肺に雨が染み込むばかりなり 吉田三千子
  【作者】 新緑に急かされ心の底を覗いてみます。〈おいおい! なにを湿ったことを〉と叱られそうです。
  【選者】 〈片肺〉が比喩なのか現実なのどうかは別にして、作者の意図や意志を読者に伝える努力はいつのときもしましょうね。
 
入選  牛乳を飲み干す 0対0のまま 堀  恭子
  【作者】 閂をかけられそうな時間帯……。
  【選者】 野球かなあ、サッカーかなあ、それとも……。それより、白熱したゲームに固唾を飲んで、時間を忘れて見ている作者の姿が髣髴とします。
 
入選  連休は家族4人で潮干狩 杉本 金男
入選  笑いの後遺症に悩まされる 恒川和左子
  【選者】 潮干狩りの成果はいかがでしたか。楽しかったでしょうね。また、笑いすぎは体に毒ですよ〔ここで、また笑い〕。ほどほどにね。
 

… … … …
■短評の後に
 今月も、いろいろな視野からの作品を楽しませていただきました。人の心や生活が千差万別であるように、川柳作品もまた多様であっていいと思います。これからも自由な観点から、あなたの作品をお寄せくださいね。
 作品の配列は概ね先着順です。作者のコメントは、ぜひお添えください。私信は〈私信〉とお書き添えくだされば発表いたしません。自由に、ご希望・ご意見をお願いいたします。みんなで作り上げる広場にしていきたいものですね。
 真面目な方なら、どなたでもご参加は自由です。規定の応募方法で、いますぐ、クリック クリック!
 締め切りまで作品を温めていないで、少し早めにお出しくださいね。
 それでは、来月のこのスペースで、またお会いしましょうね。

………… 【渡辺 和尾】2002-05-01】


back

2002年3月の優秀作:渡辺和尾 選評
       
呈賞:呈賞 セーターの背中の芝が笑いだす 堀  恭子
  【作者】 桜が満開〜第11回朝日中部川柳大会〜散策・吟行と、忙しい季節です。
  【選者】 それぞれ、みんなが行事をこなして、景色も色濃くなってゆきますね。そんなときに、背中の芝は笑いだすのでしょうね。この芝、現実的な糸の解れなのかなあ。三月はもう春の気配です。季節も早足で移り変わりますね。
 
佳作: 優秀 
【順不同】
片方のピアス遊びにいったまま 石田 穗實
  【作者】 川柳大会は晴れてよかったですね。
  【選者】 そう、またたくさんの思い出や作品が残りました。これらを再検討などしながら進みましょうね。片方のピアスの紛失が謎めいていて愉快ですよ。
 
優秀  ものがたりをはじめようか はざくら 吉田三千子
  【作者】 桜に雨、桜に風。いつの時代も沈黙を守って花や木はおおらかですね。
  【選者】 〈はざくら〉が、やや怠慢気味ですが、一つの手法の始まりでしょうね。
 
優秀  青空に溺れるような蝶二頭 尾崎志津子
  【作者】 朝日中部川柳大会が終わりました。でもまだ、青空が残っていました。お花見にも行きましょっと。
  【選者】 桜もよいけれど、紫の花もまた心を豊かにしてくれるような気がします。溺れる蝶はそんな心の表出でしょうか。
 
入選: 入選 
【順不同】
受診待つ医療費値上げのテレビ視て 笹 さやか
  【作者】 〈さまよってスタジオ・ルンデにたどりつく〉先回がはじめての参加で、漸くたどりついたのですが、コメントを入れる余裕もありませんでした。改めてよろしくお願いいたします。
  【選者】 pippo jp でも ぼくの個人名でも、検索から探していけば辿り着くことができますし、《お気に入り》に入れておけば便利ですよ。主観と客観が入り交じっての川柳作品は愉快ですね。
 
入選  這い上がる私の掴む手が逃げる 吉川美保子
  【作者】 いくつになっても、心の美しい優しい女性でいたいと思っています。むかし美人の私です。外出のとき近所の人は目を丸くしています。
  【選者】 這い上がらなくても、いまの場所がもっとも住みやすいところだと思えば、逃げることなどありません。でも、進歩は少ないのかもしれませんよね。むかし美人は、いま美人にも通じます。
 
入選  夢に出てきた父さんに叱られる 児玉 浪枝
  【作者】 ふわふわと温い春は夢を見たり、本を読んだりして充電しています。
  【選者】 ほんとうの春は、少しキャピキャピもしてみましょうよ。父さんは叱っているのではなく、微笑んでいるのでしょう。
 
入選  少し黙ってくれない 午後の席では 高田 初江
  【作者】 春の日差し体感、きょうも出かけます。公園へ。
  【選者】 公園・図書館……、いろいろ心を休める場所がはります。でも、場違いな人らが突然入ってきて、空気を尖らせて春のムードをぶち壊してくれます。無神経にねえ。
 
入選  無防備な花にウイルスやすやすと 内田 順子
  【作者】 季節があまりに速く進みすぎると、体のリズムがついていけない。挿し木や種まきを急がなければならない。でも急がば回れで、ゆっくりゆっくり、足元見つめながら……私は。
  【選者】 花でも人でもコンピュータでも、ウイルスは突然襲ってきます。少しはのんびりと時計が回転するとよいのにね。
 
入選  五感より第六感の確かさよ 香田 裕子
  【作者】 花が暖かさに参ったのか、どんどん咲き出しました。嬉しくなってくるけれど、植物のエネルギーに負けそうになっている自分を発見しています。
  【選者】 いえいえ、自分のエネルギーは自分では見え難いのです。しかし、たしかに漠然とした第六感を感じることは多いですね。
 
入選  ふるさとの地図を取り寄せひとり旅 馬場 淳子
  【作者】 小学生時代を過ごした第二のふるさと。地図を見ただけでも、とても変わっていました。行ってみたくなりました。
  【選者】 情況も変わり、もちろん人の流れも移ろったことでしょう。ふるさとにいま見えるものはなんなのでしょうか。そんな思いも、これからは書いてくださいね。
 
入選  あなたへと踏み出す眉が描けました みなみはるか
  【作者】 春風に誘われ〈フィクシヨンでもいいわたしの老春譜〉の想いを句にしてみました。
  【選者】 書き上げた作品の新鮮さは、心の豊かなことの証です。眉の濃さまで感じられる瑞瑞しい作品です。
 
入選  お洒落して美術館やら花見やら 水野亜希子
  【作者】 気持ちの良い季節! 行きたいところがいっぱいあります。気のあった友と出掛けたいですね。
  【選者】 〈お洒落〉する暇もないほど、陽気に浮かれていると、やがて季節の移ろいの早さにも気づきます。遊んで学んで……でしょうね。
 
入選  組んだ指白く光って春の中 川嶋 翡翠
  【作者】 初めての参加です。よろしくお願いします。花もかなり咲き始め、お花見に行きたいなと思っています。
  【選者】 思ったら実行できそうなのが春ですね。思い出は春に生まれる、ですね。
 
入選  追いかけて追いかけられて花の下 春日井五月
  【作者】 花の季節は、政治も経済も風任せに揺れるのかしらと不安。早く安心できる日が来るように。
  【選者】 花の嵐も間もなく終わるでしょう。政治任せばかりではなくて、一人一人も頑張らないとね。
 
入選  桜散る悪事もさっさと散りましょう 山本 数子
  【作者】 始めて参加します。多治見の桜も見事に。よろしくお願いします。
  【選者】 たぶん、悪事は政治の世界のこと。政治が理想に遠くある限り世の中は良くはならないのではないでしょうか。
 
入選  花はらり悲喜こもごもの家族あり 篠原 順子
  【作者】 愛知県芸術文化選奨文化賞のご受賞おめでとうございます。
 
  【選者】 ありがとうございます。花の季節は、たしかに悲喜こもごも、初夏へ向かって邁進のみです。
 

【総評】
 みなさんがコメントをくださって、とても嬉しく思っています。作品の理解には説明など要らないとする意見もあり、否定するものではありません。でも、そこに至るまでの寸時でもよいので、無駄と思える時間や回り道をしてみたくも思うのです。
【ピッポDEセンリュウ】欄では、いま少しお喋りの自由を楽しみましょうね。

………… 2002-04-01 【渡辺 和尾】

back

2002年2月の優秀作:渡辺和尾 選評
       
呈賞:呈賞 桃色の光の中のお雛様 春日井五月
  【作者】 三月はもう春の気配です。季節も早足で移り変わりますね。
  【選者】 三月は花の目立つ月。土筆を探す散歩にも出たい。陽だまりが明るい。家にはお雛様の笑顔が見られる。希望の湧いてくる月。
 
優秀:優秀  スカートを踏まれズボンを踏み返し 内田 順子
  【作者】 二月逃げると思う間もなく、三月さくら。毎年見ても飽きないさくら。楽しみ です。
  【選者】 世の中の〈ムネオ〉さんには迷惑千万だが、しばらくは悪名だけが一人歩きを続けてしまう。〈マキコ〉さん怒るの図。
 
優秀  ゆっくりと鰤大根煮る 冬終わる 堀 恭子
  【作者】 春がきたら、春がきたらと夢ばかり……。
  【選者】 季節の変化を敏感に。さあ、ことしの春の実感はどんな食材から?
 
入選:入選  プランターのネギが豊かにしてくれる みなみはるか
  【作者】 一月の秀吟に選んでいただきましてありがとうございました。この先もどうぞよろしくご指導ください。額は、テレビの上に飾って毎日の励みにしています。
  【選者】 そう、小庭園やバルコニーのプランター菜園がぼくらの宇宙。狭くても無限のあしたを感じている爽やかな朝の緑色……。
 
入選  二分後に主婦へと変わる退社時 吉田三千子
  【作者】 西の窓から沈む夕日を見ながらメール便を。気取らないメールに癒しの時間を貰う。こんげつもよろしく。
  【選者】 ビルを出ると、そこから心の園が始まる……、仕事と家庭と個人とはドア一枚で変化する。その切り替えを、いかにうまくするかが大切だろうね。
 
入選  赤レンガを作る工場のうすけむり 石田 穗實
  【作者】 部屋の中に燦燦と太陽が入る季節。それだけで幸せな気持ちになれます。
  【選者】 その描かれた情景を自分流にイメージする。焼き物の街の春景色だろうか。季節の中を散歩しましょうね。
 
入選  真夜中に茶漬けかきこむ音がする ぽ ん た
  【作者】 夜中は、静かに眠りたいものですが、ストレスの高い親も子も、なかなか穏やかな夜は迎えられませんね。次回は、元気の出るような明るい句が作りたいです。
  【選者】 要らぬお節介……夜食はお止めあそばせ、ご注意あそばせ。『三分で眠れる方法』を近く冬眠出版から出しますよ。
 
入選  トラブルはクシャミひとつでぶっ飛んだ 尾崎志津子
  【作者】 おめでとうのビッグニュースが飛び込んでくる春であり。
  【選者】 〈川柳は、おもしろくなければいけない〉とは、先輩の至言。〈ぼくらは、おもしろい作品を書く前に、おもしろい人間でなければならぬ〉とは、渡辺和尾というオッチャンのコトバ。
 
入選  救急車に道を譲って無事祈る 関本 満美
  【作者】 いよいよ春が近づいてきました。一枚脱いで身も心も軽くなり、またまたなに か新しい芽が出てきそう。
  【選者】 そうですね。ぼくは救急車経験が二度あります。三度目のときは、〈覚悟はよいな〉です。〈私、首洗ってまあす!〉
 
入選  順番は気にせず咲けばいいのです 渡辺 妙子
  【作者】 このたびは受賞おめでとうございました。一足早く春が来たような嬉しさです。
  【選者】 あとはどうなろ……のんびり、マイぺース。でも、花は決まって毎年同じように開きます。飽きもしないで、誇りもしないでね。辛いなどとも言わないしね。
 
入選  ほろ苦い蕗の薹 わたしの一日 柳田みずき
  【作者】 二千二年二月二十五日は、忘れられない日になるでしょう。おめでとうございます。
  【選者】 春まだ浅いころの蕗の薹・タラの芽などは、珍味。元気の素。ほろ苦いもの、人生を含めて最高の味なり。
 
入選  特急の電車に乗れば早すぎる 香田 裕子
  【作者】 二回目です。インターネットで、少し迷子になりました。よろしくお願いします。
  【選者】 電車の旅は、心を建て直し、心をリフレッシュし、新鮮にする。迷子になればなったで、世界が広がったんだと思えばいいよ。
 
入選  欠点は似るねと親子認め合う 吉川美保子
  【作者】 パソコン歴三か月。迷走中の午年生まれ、好奇心満載なれど、心は若いが、外面は間違いもない、おばあさんです。でも、おばあさんと、他人に呼ばれるのは堪忍できません。我が侭な人間です。
  【選者】 我が侭な人は、反面とても素直な一面があります。おばあさんって、いい言葉だと思うんだけど、きっと苦い経験がおありなんでしょうね。ぼくは正真正銘の〈アホジイ〉です。
 
入選  オリオンが私褒めたり叱ったり 馬場 淳子
  【作者】 就寝前にオリオンに会います。季節も変わり、もうすぐお別れです。
  【選者】 星座を見て思いに浸るなんて、ぼくは忘れていました。〈この春は星を見ましょう若返る=和尾〉。
 
入選  視界からは橋が消え去り夢の跡 高田 初江
  【作者】 慣習で流してしまうことや流したくないことが見えてくる歳になっている私。ときには流されたくなく、とどまっている私がいる。
 
  【選者】 この橋は、心の中に架かっていた橋。でも、流されたくない、流したくないもの。夢になってしまえば、はかないよね。
 
入選  白鳥の湖にいる誕生日 園部志津代
入選  冴返る編集室の入力音 笹 さやか
入選  春のこと 携帯電話と弁当持って 水野亜希子
入選  老夫婦そろいの靴でウォーキング 杉本 金男

【総評】
 参加者が次第に増えて、賑やかな川柳の小部屋になってきました。土筆の沢山生えている秘密の場所へ行きますと、土筆や川柳仲間の囁きが聞こえてきます。
 春は梅見から土筆採り、やがて桜へと続きます。人の心も冬から春への脱皮を図っているようです。ケータイ持って出かけましょうね。
 さあ、この時期に夢を育み、現実に肉付けをして進んでまいりましょう。次月にも佳品をお待ちいたしています。
 このたびの、ぼくの昭和十三年度愛知県芸術文化選奨受賞のニュースには、たくさんの方のコメントをいただきました。深くお礼を申しあげます。今後も微力な行動を継続させていただきますので、ご支援のほどをお願い申しあげます。

………… 2002-02-28 【渡辺 和尾】


back
2002年1月の優秀作:渡辺和尾 選評
       
呈賞:呈賞 福豆を拾うばあちゃんの仕事 みなみはるか
  【作者】 はじめての投句です。どうかよろしく。
  【選者】 真面目でお孫さん思いのおばあちゃん。〈これは福豆なのよ〉と言いながら、節分の楽しい夜は更けていくのでした……とさ。
 
入選  山ほどのミカンの皮と家族いて 内田 順子
  【作者】 生まれ月なのに、早く過ぎてしまった。田中外相更迭のショックは政治にどう影響していくのだろう。
  【選者】 笑えると言うことは、真実を書いた結果でもあります。本当ほど笑えることもありませんよ。例えば〈雪印ラベル問題〉〈田中外相更迭劇〉など。
 
入選  コーヒー飲んで寒い話がまだ続く 柳田みずき
  【作者】 ことしから参加します。寒い季節、寒い話が多いのですが、川柳の世界だけでも、笑える句を残したいものです。
  【選者】 その通りですね。でも、前に書いた通りです。時事川柳は真実の追究です。
 
入選  ケータイの向こうに見える時間など 高田 初江
  【作者】 午年の私よ、ことしはどんな馬になるのでしょうか? 初出句は《ピッポ・デ・センリユウ》へ!
  【選者】 携帯電話の普及は目覚しいものです。そんなもの必要ないわ、と言われる方、特に一度お使いを。すると、未来が見えますよ。
 
入選  豆を撒く 宇宙とかITとかの現 恒川和左子
  【作者】 身を引き締め、心緩やかに、とにかく作句していきます。
  【選者】 しきたりと、文化の発展とのギャップをいつも見詰めていないと、現代版の浦島太郎になってしまうかも。
 
入選  赤茶けた枯葉の下に春潜む 石田 穗實
  【作者】 十二月は投句に気がついたのが九州の空の下でした。やはり先生の言われるように、早目に作品を書いて、準備万端すべきだと痛切に感じました。今回の投句で、始めて六十代以上にチェックし、.少しショック!
  【選者】 心の年齢は、自由に調節可能です。川柳活動はその調節のネジにアブラを差してくれます。
 
入選  午後五時のお風呂に浸る罪悪感 吉田三千子
  【作者】 陽の沈みが遅くなって、少し油断をすると食事の支度が遅れます。ああ主婦って、難儀やなあ。
  【選者】 いいえ、たまの優雅さは、心を豊かにしますよ。ただし、年がら年中は、小原庄助さん的で、少し問題でしょうけれど。
 
入選  後悔の菜花噛んでるほろ苦さ 尾崎志津子
  【作者】 〈豆撒きもこなせばじきに春が来る〉……日差しがどことなく、春めいてきました。
  【選者】 《評》後悔を口に出して言えるくらいの開き直りがほしいかもね。項垂れてばかりじゃ、人生不愉快だよ。
 
入選  楽しみは待合室の週刊誌 春日井五月
  【作者】 ストーブは、火力に欠けるけれど良いこともあると、残したストーブに感謝しているこのごろ。薬缶をかけています。
  【選者】 薬缶をかけたり、お餅を焼いたり……。時の流れの緩やかだった時代も懐かしいですね。
 
入選  北風に耐える銀杏のシルエット 水野亜希子
  【作者】 友だちに〈ネットに句が載るなんてすごいね〉と言われました。嬉しさが倍に。
  【選者】 ホントにすごいよ。でも、投稿しなかったら、載らないんだよね。
 
入選  うとうとと炬燵の中で雪見酒 ぽ ん た
  【作者】 親としてどうしていいか悩む日があります。本当は雪など降らず、そんな余裕もない毎日ですが、川柳の中にいまの願望を込めてみました。
  【選者】 春浅いころに悩むことと言えば……。過ぎ去った身としては、〈悩ムコトデ人ハ成長スル〉なんて言ったら、叱られそうね。
 
入選  スノボーをかついで北海道へ飛ぶ 内田 三郎
  【作者】 友だち四人で北海道へ行ってきた。楽しかった。ウニイクラ丼がうまかったあ〜。金がなくなったよう!
  【選者】 一読、ウニイクラ丼で財布が空になったような錯覚がするので、愉快なんでしょうね。新鮮で美味しかったんでしょうね。お土産は、もちろん〈ウニ・イクラ〉。
 
入選  済みませんの言葉に笑顔返ってくる 関本 満美
  【作者】 二千二年という年も過ぎていきます。ことしもいろいろなことに乗り遅れないように、しがみついて行きたいなあ。真実を見極める力が授からないかなあ。
  【選者】 求メルモノ……という教えもあります。ただこれだけは自分で獲得するものです。がんばろうね
 
入選  お隣に犬が生まれて騒がしい 児玉 浪枝
  【作者】 春近くなり、耳を膨らませると、いろんな話題が飛びこんできますね。
  【選者】 お隣ということにしておけばこともなし、です。お隣は架空の世界なんです、 と惚けたりして……。
 
入選  ありがたく頭を下げてみたものの 香田 裕子
  【作者】 はじめまして……。
入選  不況なら君も私も同じ貧乏 伊藤 真弓
  【作者】 ピッポにはじめまして。
 
  【選者】 新しいメディアをうまく取り込んで、現代の息吹を共有しようね。将来は、作品を通して話題の交換もしたいね。
 
入選  ジャムとろり コダワリとろり鍋の底 堀  恭子
入選  伝統のブランド哀れ雪印 杉本 金男
入選  しばらくはモーツァルトをお相手に 園部志津代

【総評】
 川柳が、こんなに幅広いところから素材を掴んでこられるのかと思われると思います。少しの基本を掴み取りさえすれば、老若男女を問わず楽しく書けるのです。
 ぜひ、あなたも、まず投句をされて、この広場で和やかにお過ごしください。
 次月もいろんな視野からの作品を心からお待ちいたしております。

………… 2002-02-02 10-18 【渡辺 和尾】


back


前の頁へ戻る    この頁の先頭へ