【掲出時期】 【句と作者】
No.20 2000年12月
 鶏冠のあったあたりが痒くなる 堀  恭子
 枇杷の木も娘もともに11歳 尾崎志津子
 この柿は柿羊羹になる定め 春日井五月
No.19 2000年11月
 パラパラはむかしからある盆踊り 石田 穗實
 ふるさとの川を思って眠るとき 吉田三千子
 人生が不意に重くて 秋半ば 尾崎志津子
No.18 2000年10月
 お向かいはお寺で出入り頻繁で 春日井五月
 蜘蛛の巣に終日獲物がかからない 堀  恭子
 汗流しペットボトルを踏み潰す いまいまい
No.17 2000年 9月
 空いた電車と満員電車が擦れ違う 水野亜希子
 定刻に窓を横切るアゲハチョウ 堀  恭子
 しのびがたきをしのんだゆえの骨の数 吉田三千子
No.16 2000年 8月
 青空を少し切り取り舟を折る 尾崎志津子
 ネジ一本なくして四円で買ってくる 水野亜希子
 父入院 静かな池に石落ちる 石田 穂實
No.15 2000年 7月
 雨が降る古い映画を思い出す 園部志津代
 私もポップコーンも弾けちゃう 児玉 浪枝
 お寺から嫁ぎ先まで寄進帳 石川 照子
No.14 2000年 6月
 こんにちは 夢というもの鋭利な刃 渡辺 和尾
No.13 2000年 5月
 社会保険事務所をまた尋ねられ 春日井五月
 残されたお経の本を玩ぶ 園部志津代
 咳止めが効かない理由 四月馬鹿 吉田三千子
No.12 2000年 4月
 レーズンの匂いしてくるパン屋さん 児玉 浪枝
 休業のパチンコ屋さんの影の中 水野亜希子
No.11 2000年 3月
 ポプラが並ぶ 銀杏が並ぶ 地下鉄へ 吉田三千子
 イニシアルで書いて解らなくなった 春日井五月
 三度目の迎えを頼む留守番電話 堀  恭子
No.10 2000年 2月
 病状を競いあうのはおかしいよ 石田 穗實
 ワクチンを打って身辺護りに入る 渡辺 妙子
 シャンパンもワインも出世の味がする 奈尾はるか
No. 9 2000年 1月
 友だちとうなぎを食べて さようなら 森  風子
 夕暮れを かきわけてゆく通夜の道 堀  恭子
 空き地には住んでた人の こぼれ花 水野亜希子
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