村上千佳

ピアノ・リサイタル



Chika Murakami
Piano Recital

千佳
2000年5月17日(水)19:00(開場 18:30)
電気文化会館ザ・コンサートホール
(地下鉄「伏見」4番出口)
ショパン:三つの新しい練習曲
ショパン:ノクターン 変ホ長調 作品55−2
ショパン:ソナタ 第2番 変ロ短調 作品36「葬送」
スクリャービン:ソナタ 第9番 作品68「黒ミサ」
ワーグナー(リスト編):楽劇「トリスタンとイゾルデ」より 『イゾルデの愛の死』
リスト:「伝説」 『鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコ』
          『波の上を歩くパウラの聖フランチェスコ』
【料金】全自由席 3000円/学生 2000円
【予約、お問合わせ】ルンデ TEL:052−203−4188

【プロフィール】

 5才よりピアノを始め、山口普子、藤村佳美、矢部民、安川加寿子の各氏に師事。
 1984年渡仏。87年パリ国立高等音楽院ピアノ科を卒業。その後ブーローニュ・ビヤンクール国立音楽院室内楽科及ぴ伴奏科、パリ国立高等音楽院ピアノ科第3課程研究科を修了。89年第5回マルサラ国際ピアノコンクール入選。91年マリア・カナルス国際コンクールにて名誉ディプロマ賞を受賞。ジャック・ルヴィエ、パスカル・ドウヴァイヨン、テオドール・パラスキヴェスコ、ヴァディム・サハロフ、レフ・ナウモフの各氏に師事。
 パリ国立高等音楽院在学中、メシアン「世の終わりの為の四重奏」を演奏、作曲者自身より称賛を受けたのを始めとして、在学中はアヴィニョン・プロヴァンス・オーケストラ、ニューチェンバー・オーケストラと共演の他、ポルトガル・シントラ音楽祭、ドイツ・シュレスヴィヒ・ホルシュタイン音楽祭、南仏バスク地方の国際ピアノ・フェスティバルに出演するなど、ヨーロッパ各地で数多くの演奏活動を行っている。
 92年帰国後もソロ、伴奏、室内楽奏者として、引き続き活発な演奏活動を行っており、NHK−FMにも数回に亙り出演している.また、ヤマハピアノフェスティバルに審査員として招かれるなど、中部・東海地域でも活動。97年からは国立音楽大学非常勤講師として後進の指導にも積極的に取り組んでいる。

【村上千佳からのご挨拶】

 春日のどかな好季節の到来となりました。皆様にはいかがお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。
 この度のリサイタルは、自主企画としましては、名古屋で5回目、東京では3回目、97年3月以来の3年振りとなります。
 この3年での私の大きな変化といえば、国立音楽大学に奉職し、指導者としての活動時間が増えた事でしょう。
 また一方では、恩師・藤村佳美先生が47才の若さで急逝されました。我が道を淡々と突き進む先生のお姿は、私の一種の規範でもありましたので、私がピアノを続けてゆく上での大きな大きな精神的支えを失った事で、帰国以来のひとつの節目をむかえたような気がします。
 さて、今回のプログラムでは、第3楽章に有名な「葬送行進曲」を持つ『ソナタ第2番』を含め、ショパンの珠玉の作品を数曲、神聖さと悪意が絡み合い呪術的熱狂に到るスクリャービンの『ソナタ第9番』、神秘と官能の世界に彩られるワーグナーの作品、後年信仰に身を捧げるリストの作品で、聖人の奇跡の物語を音で描写した『二つの伝説』を演奏いたします。
 《音》という、一瞬にしてとび、消え去ってしまうもので、魂の彷徨いと、生の究極的なドラマを表現できれば……と思っております。
 ご多忙の折りとは存じますが、どうかお一人でも多くの方にご来聴頂きたく、心よりお願い申し上げます。
千佳

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