エレオノーレ弦楽四重奏団
 ELEONORE STRING QUARTET

《後期ベートーヴェン/シューベルト》シリーズ Vol.1

eleonore

※6月3日に予定されていたこのコンサートは、北本秀樹事故のため11月に延期されました。
 すでにチケットをお求めの方は、そのまま11月のコンサートにご使用になれます。
 一旦払い戻しを希望される方は、ご購入場所にご相談ください。


2003年11月26日(火)19:00(開場 18:30)
電気文化会館ザ・コンサートホール


ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 変ホ長調 Op.127
シューベルト:弦楽四重奏曲 イ短調 D.804「ロザムンデ」


【全自由席】一般 \4,000、学生 \2,500
【予約、お問合わせ】スタジオ・ルンデ TEL:052−203−4188

●東京公演:11月28日(金)19時 津田ホール

〜深まる謎に再挑戦〜

 厳しい自己批判と反省の繰り返しによって絶えず発展し続けたベートーヴェンはその創作活動の最後に、5曲の弦楽四重奏曲を書いた。それはわれわれの想像を遥かに超える壮大で深遠な未知の世界であった。
 その果てしなく大きく、捉えどころの無い、難解な作品を前に途方に暮れていたわれわれにとって、前回のシリーズの後半のプログラムノートに登場した作曲家川井學氏による「後期弦楽四重奏曲の考察」はまさに天の声であった。この研究レポートはこれらの作品の驚くべき内的論理を緻密に解き明かし、それまでベートーヴェンが語り尽くせ無かったことをいかにしてそこに表現しているのかを知る重要な手がかりを与えてくれた。そして読み解くほどに深まる謎に対して今また、新しいシリーズでの再挑戦が始まる。
 一方、シューベルトの音楽は、ベートーヴェンの目的追求型とは大きく異なり、天国的な時間の流れの中で、フレーズやリズムが微妙な変化を伴いながら延々と繰り返され、音楽の質的深化が進み、無上の美しい世界を創出している。両作品の対比を理解し、楽しんで頂けたらというのがわれわれの思いである。【岡山 潔】

エレオノーレ弦楽四重奏団

 エレオノーレ弦楽四重奏団は、1993年に設立され、ペートーヴェンの初恋の人といわれているエレオノーレ・フォン・ブロイニングに因んだ命名の通り、ペートーヴェンの作品研究発表に活動の重心を置き、2000年まで6年問に亘ってペートーヴェン弦楽四重奏曲全曲演奏シリーズを東京、津田ホールで開催し、室内楽ファンの高い支持を得る。1995年にはヨーロッパ公演を行い、ペルリン、ウィーン、ポン、ブタペスト等各地で好評を博す。
 2002年からヴィオラが交代し、ヴァイオリン/岡山潔、服部芳子、ヴイオラ/川崎和憲、チェロ/北本秀樹というメンパーで活動を再開した。2005年にはポンのペートーヴェンハウスの招きで、再ぴヨーロッパ公潰を行う予定である。毎夏、山梨県小淵沢で行われる「リゾナーレ高原音楽祭」の中心アンサンプルとして活躍。また、長野県原村で毎春開かれている「原村室内楽セミナー」の講師として若手弦楽四重奏団の育成にも情熱を注いでいる。

岡山 潔(ヴァイオリン)

 東京藝術大学・同大学院修了。1968年ドイツ政府給費生としてハンブルグ音楽大学留学。同マスターコース修了。1970年ベルリンにてメンデルスゾーン・コンクール(弦楽四重奏の部)第一位。1971年より13年間ボン市ベートーヴェンハレ管弦楽団第一コンサートマスターを務める。1984年帰国、読売日本交響楽団首席コンサートマスターとして7年間活躍する。現在、東京藝術大学教授及び武蔵野音楽大学講師。

服部芳子(ヴァイオリン)

 東京藝術大学・同大学院修了。1968年ドイツ政府給費生としてハンブルグ音楽大学留学。同マスターコース修了。1970年ベルリンにてメンデルスゾーンコンクール(弦楽四重奏の部)第一位。ミュンヘンにて全西独音楽大学コンクール(ヴァイオリン部門)で優勝。1971年ブリュッセルにて岡山潔とのヴァイオリン・デュオでイザイメダル受賞。1984年帰国。現在、愛知県立勢術大学教授。

川崎和憲(ヴィオラ)

 東京藝術大学卒業在学中の1977年東京フイルハーモニー交響楽団に首席奏者として入団。同年・民音コンクール室内楽部門において1位なしの2位に入賞。1980年同大学院を修了し、ベルリン藝術大学に留学。帰国後NHK交響楽団に入団。1983年ゼフィルス弦楽四重奏団に参加、1991年までカザルスホールのレジデンスカルテットとして活躍。現在、NHK交響楽団首席奏者及び東京藝術大学講師。

北本秀樹(チェロ)

 桐朋学園音楽高等学校、同大学ディプロマコースを経て文化庁海外派遣研修生としてジュリアード音楽院に留学。チェロをハーヴィ・シャピロに、室内楽をロベルト・マンに師事。第42回日本音楽コンクール第2位。第15回東京国際音楽コンクール室内楽部門第1位。1996年まで21年間東京フィルハーモニー交響楽団首席奏者を務める。東京藝術大学、桐朋学園大学及び同短大、日本大学芸術学部の講師も務める。サイトウ・キネン・オーケストラ・メンバー。

後期ベートーヴェン&シューベルト シリーズ予定

◎ベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲5曲を作曲年代順演奏。
 第6回のベートーヴェンは、不評だった Op.130 の終楽章を後年書き直した版による。
 第5回は、両作曲家の最後の弦楽四重奏曲を、第6回は同じく絶筆となった作品を配した。
第1回:2003年秋
※名古屋:11月26日
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 変ホ長調 Op.127
シューベルト:弦楽四重奏曲 イ短調 D.804「ロザムンデ」
第2回:2004年春
シューベルト:弦楽四重奏曲 ハ短調 D.703「断章」
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 イ短調 Op.132
第3回:2004年秋 シューベルト:弦楽四重奏曲 変ホ長調 D.87
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 変ロ長調 Op.130「大フーガ」
第4回:2005年春 シューベルト:弦楽四重奏曲 ニ短調 D.810「死と乙女」
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 嬰ハ短調 Op.131
第5回:2005年秋 ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 ヘ長調 Op.135
シューベルト:弦楽四重奏曲 ト長調 D.887
第6回:2006年春 ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 変ロ長調 Op.130
シューベルト:弦楽五重奏曲 ハ長調 D.956 ※【共演】山崎伸子(vc)


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