●……そして、暮れた……
あっと言う間に年の瀬を迎えた……前回出稿してからモゾモゾしていたので、掛け値なしの実感である。
あまりにも多くのことがあって、口を挟む間もない位めまぐるしい世の動き――経済・政治・社会――に翻弄され尽くした2008年の終盤だった。
そう言っても、このまま黙りで年が明けてはナンであるので、「この期に及んで」とは思うが、敢えて一言挟ませて貰うことにしよう。
「誰でもよかった」――無差別殺人事件の続発は一体なんなのだろう。そして共通した犯人のセリフ。自分で自分を処理出来ぬ情けない意気地なしのお陰で、無辜の人々が犠牲になる痛ましさ。心底から怒りが吹き上げてくる。
一向に収まることなく続く「振り込め詐欺」。手を替え品を替え襲ってくる輩どもには、何とも腹が立つ。が、その一方で、簡単に相手の言うなりになってしまう「被害者」にも歯がゆい思うが募る。極めて簡単な我が身を守る術を、何故持ち合わせていないのか。
この問題に限らず、自分に対する責任を各自がしっかり持たねばならない。あなた任せの(延いては責任転嫁の)風潮が蔓延しているのは悲しいことだ。
経済不況……個人は蓄えを取り崩しつつひたすら時の過ぎるのを待つ。その昔は、姨捨てや間引きが悲しい自営の最後の手段だった。翻って、好況時にさんざん儲けた大企業は、決してそれを吐き出そうとせず「不況だ! 赤字だ!」と騒いで、弱者を切り捨て平然とし、マスコミやジャーナリストも徒らに経済危機を唱え解説するだけで、一向に問題解決に向けての世論のリーダーシップを取ろうとはしない。
二兆円の支援金に代表されるように、政治家はこの期に及んでもまだ選挙対策以外何も考えなていない。二兆円あったら出来ること、簡単に解決することが山とあるとは、国民みんなが感じでいる。現在必要なことは、安易な対症療法ではなく、将来を見据えた根本的な政策の筈である。にも拘わらず、この、大金を文字通りドブへ捨てるような愚策に何故拘泥し続けるのか、全く持って「一般人」には理解出来ない。「政治」とは一体何であろうか。
2009年、日本は何処へ向かおうとしているのだろか? 船頭のいない舟に乗せられて、ひたすら漂っている気分である。
――《気に入らない「案内放送」》の続きは、とうとう年を越してしまった。
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