reviewConcert Pre- & Re-view
2005

コンサートへの期待と反響を紹介。

あなたの一推しコンサートのアピールや、
感想の投稿を歓迎します。





REVIEW 2005
REVIEW 2006 REVIEW 2004 REVIEW 2003 REVIEW 2002 REVIEW 2001
若林 顕 (12/18) ミケランジェロSQ (12/11) ミロSQ (12/6)
クリスティーネ・ショルンスハイム(11/27) アルテミスSQ (11/22)
児玉麻里〜5 (11/13) 鈴木秀美 (11/5-6) ボロメーオSQ (10/29)
吉原すみれ (10/22) マンハッタンSQ (10/10) 桑形亜希子 (9/27)
ベートーヴェンとの対話 (9/23) オーケストラ・アンサンブル金沢 第23回名古屋定演 (9/22)
鈴木理恵子&高橋悠治 (9/19) ミリアム・コンツェン (8/31) 金澤 攝 (8/21)
安田謙一郎 (8/7) ソレダッド・タンゴQ (7/24) ショスターコヴィチの室内楽 (7/19)
イゴール・ウリアシュ (7/3) 前橋汀子 (6/26) 久保田巧 (6/5、6/6)
金澤 攝 (5/13、6/10、6/22) マルティヌーPT (5/30) ロンクィッヒ (5/22)
児玉麻里〜4 (4/24) 堀米ゆず子&児玉 桃 (4/3) 御喜美江 (3/27)
オーケストラ・アンサンブル金沢 第22回名古屋定演(3/21 若林 顕〜2〜 (3/6)
ヴィドヴィッチ (2/17) 佐藤豊彦 (1/16) 若林 顕〜1〜 (1/8)

前橋汀子 ヴァイオリン・リサイタル 「珠玉の名作選」
2005年6月26日 スタジオ・ルンデ
○高名な演奏家に、こんなに名曲ばかり聴かせてもらう機会はそうないと思います。楽しみました!前半のフランクのソナタ、まさに入魂の演奏でした!前橋節をたんのうしました。後半のモーツァルトのソナタも、両楽章とも美しかったです。小品の「味つけ」は格別でしたが、“序奏とロンド・カプリツィオーソ”はメインディッシュだけあってすごくよかったです!(出口で最後に聴衆に挨拶される演奏家に初めて出会いました。人柄も素晴らしい方なんですね)。【緑区:K. I. 】
○たのしく聞かせていただきました。
(ルンデは)小さいけど、良かったです。【豊橋市:鈴木進平】
○久し振りの前橋さんの演奏楽しみにしていました。とても素晴らしい演奏、しかも私の大好きなフランクの作品、堪能しました。
(ルンデは)いつも通りなごやかな雰囲気で楽しみました。【名東区:瀬戸暢子】
○真近ですばらしい演奏を聞くことができ感激しました。前橋汀子さんはとてもかっこよかったです。【北区:堀口麻理】
○前橋汀子さんの生演奏は初めてでしたが特にフランクが素敵でした。CDやその他の媒体を通さないとその方の持つ雰囲気や息づかい迄ひたひたと感じられて嬉しい一ときを過ごさせていただきました。
(ルンデは)ルンデを知ったのは H13.10.13 NHKメンバーズクラブ遊&知が最初でした。(入会しているカード会社の毎月配送雑誌によります。)それ以来幾度か夫婦、或いは友人たちと伺いました。居所が遠いため日曜の開催日にしか参加出来ません。静かであたたかい雰囲気のホールが終わるのは淋しいと思います。愛芸とは違う本当に音楽を好きな方達の集まりを、類いないものと存じます。(市内の友人には時紹介させていただいて居ります。)【四日市市:田中サチ子】
○ルンデの終業が公になって二回目の例会ということで、演奏の始まる前のトークで鈴木さんがそのあたりのことを話された。かなり淡々とした感じで、あまり感傷はないようであった。こういう形でひとつのことをはじめ、そして終えることができるというのは幸せなことだと思う。
 今回は個々の演奏について触れることはせず、全体として感じたことを書いてみようと思う。それは演奏家の持つべき資質ということについてである。この日は文字通り耳に親しい通俗名曲ばかりが演奏されたのだが、クライスラーの曲などはなんでもなく弾いてしまえばなんでもなく終わってしまい、ああ気持ちよかったで終わるところなのに、前橋さんが弾くと、そこにはまさに「音楽」が生まれてくる。そして短い曲ながら前橋さんの「心」が痛いほど伝わってくる。これはまったく驚くべきことであった。実は前日に若い人のコンサートに行き、確かにきれいな音楽が心地よく流れるのだが何となく物足りないもを感じて帰ってきたので、前橋さんの作り出す音楽の世界がいっそう強烈に迫ってきた。これこそが一流の音楽家のもっている資質というものだと思った。これはもちろん小曲に限らず、すべての曲に共通であるが、たとえばこの日の曲の中でいえばフランクのソナタや、サン=サーンスの“ロンド・カプリチオーソ”のようなものは曲そのものがまことに劇的に作られているので、楽譜を音にするだけで一応の形はつく。しかし2分か3分ぐらいの短い曲の中に自分を投入するというのはだれにでもできることではない。これにはまったく感心した。
 そしてそれに関連して考えたのは、音楽の演奏についての冒険あるいは挑戦ということである。与えられた楽譜に対してそれに自分を投入し、自分の音楽を作るというのは一種の冒険であり、挑戦である。これはよほどの勇気(踏ん切り)がないとできない。そして多くの場合、そういった勇気は、長い期間にわたって演奏活動を積み重ねてきたことから生まれるものではないかと思う。前橋さんぐらいのキャリアがあれば、自分を前面に出すことについて何のためらいもないだろうし、それが聞き手に受け入れられるであろうということについても確信があるに違いない。それがああいった演奏としてあらわれてくるのだろうと思う。そしてそれは単なる時間の関数ではなく、やはりその演奏家が持って生まれた資質によるものではないだろうか。これを貫禄とか風格とかいったことばで片付けてしまうのはたやすいが、それは単に歳を重ねればできてくるというものではなく、持って生まれた資質と努力に年月が加わってはじめて形成されるものだと思う。
 アンコールは、最初にショパンの“変ホ長調ノクターン”(作品9の2)のヴァイオリン・ヴァージョン。次に(鈴木さんを譜めくりに引っ張り出して)クライスラーの“ウィーン奇想曲”。まさにこの日の演奏会のコンセプトを集約したような2曲であった。
 練達の名人が通俗名曲を心を込めて弾いてくれるという、実に得がたいコンサートであった。それにしても、ルンデの例会がなくなるのは残念だが、まあ鈴木さんにも「ご苦労様でした」といわねばならないだろう。【知立市:T. S. 】

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久保田巧 J. S. バッハ:無伴奏ヴァイオリンソナタ 全六曲演奏会
2005年6月5日/6月6日 スタジオ・ルンデ
※第1日:
○ソナタ2番アンダンテやアンコール1曲がとてもよかった。シャコンヌはニ短調の方のアルペジオで高揚ある所は鳥肌が立った。E線のコンディションが悪かったか、音がすべる箇所があり、本領発揮でなかったであろう所が少し残念だった。【刈谷市:H, I, 】
○久保田巧さんの冒頭よりの明るい響き、好きです。重音も美しいので、バッハ無伴奏の奏者にはピッタリの人と思いました。(聴くのは初めてです。)後半の名曲、パルティータ第2番は、一転渋い響きで一気に聴かせますね。本当に、何度聴いても一台のヴァイオリン曲でこんなことが出来るのかと、あらためて思わせられる素晴らしい出来でした! アンコール2曲、ありがとうございます。【緑区:K. I. 】
○CDを購入して、よかったので、実演を聴いてみたかったことと、チェロのバッハの無伴奏は聴いていたので、有名なヴァイオリンの曲の方はどんなかと思って。理由は二つですね。ああ、なるほど、実物はこんな曲だったのだと思ったです。有名なシャコンヌはこんな曲だったのかとなるほどと。全く本を通しても、演奏することも含めて、技術とそれ以外のことがずいぶん曲と影響するのだなあと思われました。
(ルンデは)会場が、どこかの芝居小屋みたいで、奏者ととっても近く、バッハの頃はこんな、わりと狭い空間で演奏してたんだろうなあ、などと思いながら聴いておりました。【Annon.】
○少女のような初々しさに感動しました。【中区:H. A. 】
○演奏者が近くで、聞ける為、音楽がとても身近に感じられます。とくに今日はVn Soloですので、良さが「きわ」だっていました。【K. S. 】
○小さなホールで、非常に間近に聞けて大変良かった。(初めて)。
(ルンデは)来年例会を止められるとのこと、おしい気がします。【名東区:S. .K 】
○素晴らしかった!!プレリュード、シャコンヌ。
(ルンデ)ずっと続けて欲しい。【T. I. 】
○バッハ無伴奏ヴァイオリンの生演奏を聴くのは今回が初めてだったので感動が大きかった。今日のコンサートは数日前に朝日新聞で知ったばかりで、久保田さんのことも全く知らなかったが、かえってそれが良かったと思う。同じ曲でも演奏家によってとても変わるものだと感じた。クラシックはあまり知らないが、バッハの音楽は自分にとって格別の存在で、彼の深い音楽を演奏する演奏家の精神性というのはどういうものだろうと考えてしまう。
(ルンデは)丸の内にこういった小ホールがあるとは知らなかった。今日のコンサートは年輩の方が多いと感じた。【緑区:Y. S. 】
○Bachはすごいと思いました。それを見事に演奏される久保田さんもすごいと思います。とても快適な時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました。
(ルンデは)小さな空間が大好きです。【天白区:M. N. 】
○パルティータ 第2番 ニ短調 III sarabandeがとても良かったです。感動しました。ソナタ 第2番 イ短調 VI Allegroは息切れをかんじました。体力のいることですネ。ヴァイオリンひきって職人技ですネ。体力つけて、又聴かせてください。
(ルンデは)休憩にコーヒーが頂けて、とても良かったです。ごちそうさま。【千種区:N. Y. 】
○久保田さんの演奏はまことにナチュラルな演奏で、ルンデにてきくにふさわしい音楽でした。久しぶりに充実した音楽会でした。ルンデならではの音の響きとバッハをたんのうしました。他の会場では味わえないとつくづく思いました。【中区:K. H. 】
○後半になってぐっとよくなった気がします。笑顔がとてもチャーミングでした。【Annon.】
○清らかな印象です。アンコールの最後の曲は少女が踊っている絵が浮かびました。【S. S. 】
○期待通りでした。(ルンデは)初めて来ました。よい雰囲気でした。【Annon.】
※第2日:
○1002 は素晴らしく哲学を聴きました。企画感謝します。昨日今日とアンコール他、素晴らしい久保田さんの心の在る処を知りました。【Annon.】
○2晩続けて聴きました。1晩目の素晴らしさを思って帰ったCDで全部復習し、今晩の予習をして来ました。しかし、昨夜も今夜もそう思いました。CDと生は違う!視覚のせいも大きいとは思いますが。やはり生はすばらしい!!至福の2夜でした。【昭和区:S. I. 】
○きのうとちがうのは、きょうが、週の始めであること。夜であること。室伏康治だって午後の方が記録がいいらしい。きのうよりも、調子がいいように思われた。聴く方も、OFFの日曜日より、気持ちがちがうだろうなあ。【豊橋市:N. O. 】
○30時間のうちにバッハの無伴奏曲全6曲を聴ける、という希有の機会を十分に久保田さんは楽しませてくださいました。前半は、潤滑油が効いて、昨日にも増して、素晴らしい演奏でした。聴き終えれば、あらためて全6曲が甲乙つけがたい名曲であること、また演奏者にとって演奏至難の部分一杯に含む難曲であることを感じました。名器ガルネリの音色と共にライブの楽しみを満喫した2日間でした!
 後半の挨拶で、主宰者の鈴木さんから前半の演奏への感想が聴け、またアンコールの前に、久保田さんから、ルンデの来年の例会停止に関し、今までの主宰者と聴衆への賛辞、感謝の言葉がありました。かなり異例のことのように思いますが、聴衆の一人としても、両内容には大いに感じ、同感するところがありましたし、また聴衆にも感謝してくださる奏者に敬意を表します。
【緑区:K. I. 】
○こちらの会場は初めてでしたが、とても近くで聞くことができ、よかったです。
(ルンデは)とても音楽を大事にされていると感じられました。【Annon.】
○こんなに近くで聴けたのは、初めてで、とても良かった。【西加茂郡:M. Y. 】
○全身にBACHが浸透しました。心に沁みる好有難うございました。まさに朝日エンターテイナの「等身大のバッハ」を堪能しました。
☆ゴルフは生涯楽しめるスポーツ。最近、同級生の女性経営者67才が2度目のホールインワンを達成しました。エイジシュートまでこだわって下さい。【丹羽郡:S. S. 】
○久保田さんは初めてお目にかかりましたがきれいな方でトッパンホールで企画をしているご主人がうらやましいです。演奏は素晴らしいですが弾きこみ方がたりないのではないかと思います。というか自分を見つめる努力が足りない。もっと自分と向き合ってバッハの無伴奏を手がかりにしながら、自分を見つめることが必要だと思います。理論や音楽史的に音楽を演奏することも大切ですが自分の生き方、生き様を音楽で表現できなければ意味がないと思うのです。音楽のための音楽ではなくて自分の人生を豊かにする手段としての音楽でないと辛くなっていきます。だから久保田巧の生き様というものがもっと演奏を聴いて分かるようでないといけないのではないかと思います。自分がどういう風に自分や音楽と向き合っているか、付き合っているかをよく考えてその上で練習なり演奏会をした方がもっと豊かになれると思います。余計なお世話だったらごめんなさい。【天白区:H. Y. 】
○一度は演奏者のすぐ近くで直に聴きたいと思っていた曲ですが、それが実現し、また演奏がすばらしかったので、たいへん感激致しました。このスタジオ主宰の趣旨もすばらしいと思いますが、あと1年と聴き残念です。30年近くギターを趣味にしてきましたが、2月にギターのコンサートがあったことを知り、この点もとても残念でした。このような機会が得られたことに心より感謝致します。また、11月のチェロのコンサートを楽しみにしております。【岐阜市:S. S. 】
※両日を聴いて:
○久保田さんのお名前は以前から存じ上げていたのですが、実演に接する機会はこれまでなく、一度聴いてみたい演奏家の一人でした(近々来演される四方さんもその一人です)。久保田萬寿の一升瓶をヴァイオリンに見立て、ポーズを取っている久保田さんの魅力的な笑顔を某写真集で拝見して以来、女性的な優しい演奏をされる方だと勝手に思っていたので、初日の第一音を聴いた時には、その力強い中低音の響きに正直驚かされました。
 終演後に伺った話では、ピエトロ・ガルネリを使われているとのことでしたが、高音のきれいなストラドとは違い、中低音の響きがガルネリの魅力だと実感しました。
 プログラムの中では、パルティータ2番、ソナタ1番が素晴らしかったです。特にソナタの1番は、ヴァイオリンを始めるきっかけになった曲なので、ルンデ最終年度に久保田さんの演奏で聴くことができうれしく思いました。
 アンコールのパルティータ第3楽章、第4楽章も素晴らしかったです。特に第3楽章は、ルンデへの久保田さんの思いが込められている様で、忘れられない演奏となりました。
 2日目のアンコールの際に久保田さんが話された内容は、会場にいた誰もが共感されたのではないでしょうか。音楽を愛する演奏家、聴衆、主催者が時間を共有できる、小さいけれど貴重な場所が無くなってしまう……その日の遠くないことを改めて感じさせられ、少し複雑な気分でした。【千種区:J. I. 】

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金澤 攝 レコーディング・セッション 「ライネッケ 1〜3」
2005年5月13日/6月10日/6月22日 スタジオ・ルンデ
○金澤さんの例会に参加する度に、演奏される作曲家と忘れ去られてしまった作曲家との違いは何なのかということを考えさせられます。特に今回のシリーズで取り上げられたライネッケの曲は、どの曲も素晴らしく、現在では全く取り上げられなくなったのが不思議なくらいです。第2回で演奏されたアダージョ(ピアノ協奏曲 No.1 より)と今回演奏されたシャコンヌ、エア、ミュゼットは特に素晴らしかったです。
 ただ、埋もれた作曲家の曲を聴き続けていると、誰もがその作曲家の曲と分かるような灰汁の強さを感じさせないとか、作曲家の書法と時流との微妙なズレの様なものを共通して感じます。勿論、「演奏されないこと」=「曲の内容・魅力が乏しい」という訳ではなく、素晴らしい原石が沢山埋もれているので、今後も色々な曲を紹介していただければと思います。【千種区:J. I. 】
○金澤攝のコンサートを聴く度に、いまのピアノ・コンサートでのプログラムのマンネリ化に疑問を呈したくなります。こんなに魅力的な(少なくとも現在流布しているとものと同等の)作品が一杯あるのに……と。聴衆には素直な好奇心を、主催者に理想と勇気を、そして音楽家には旺盛な探求心を!【・・・】
○第1夜、前半の曲(Op.1〜Op.15)、どれもすごく面白かったです。Op.13までの曲、音が豊で、華麗で独特と思いました。Op.15から後半の曲は、なるほど同じ作曲家と思わせるものがありました。これらの曲は正統的な感じがします。「子供の情景」的な“小さな幻想曲集全15曲”も面白かったです。今日聴いた中で一番好きな曲は“ポロネーズ”と“バラード1番”です。金澤さん、話も演奏も充実していて好調です!
 「聴き易い」というのが、このシリーズの始めから感じていたことでしたが、金澤さんに「バッハ、ベートーヴェンよりもライネッケはオーソドックス」と言われて、納得がいった気がします。一度も聴いたことがないのに、聴いたことがあるような感じにとらわれ続けてきたのも、多分そのことと関係しているのでしょう。
 第3夜、40歳代のライネッケの諸作品も充実していました。(Op.84でヘンデルの主題による変奏曲、Op.23は特に)金澤さんの演奏も、各作品をくっきりうかび上がらせ、見事でした!(特にOp.113、Op.123)。金澤さんのプログラムの解説が、これまたとても納得のいくもので、当日の話も実に興味深く参考になりました。(特に長命作曲家の作品の特徴)。多分、二度とはない機会と思いますが、ライネッケの「シャコンヌ」を聴けたのも幸せでした!【緑区:K. I. 】

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マルティヌー・ピアノトリオ
2005年5月30日 スタジオ・ルンデ
○素敵なピアノ三重奏でした。あぁヴァイオリンが歌っている!!と思いながら演奏に引きこまれて一生懸命に聴いてしまいました。
(ルンデは)演奏者の気迫がストレートに伝わってくるホールです。【広島県:N. T. 】
○一体感・緊張感の強さに「臨時」のトリオではない良さを強く感じました。ベートーヴェンの曲、ピッチカートがずばり決まって終曲は美事(プロなら当然かもしれませんが)。
 マルティヌー、さすがに自家華籠中のものという感じで、弦を長くひっぱる奏法の独特の美しさのある曲を、うまく聴かせてくれました。第3楽章の弦の奏法の異なるところとの対比がきわだっていました。
 後半のスメタナ、アンコールのドヴォルザーク(ドゥムカ)、ハイドンは、チェリスト氏の緊張もとれ(?)、素晴らしいトリオでした!
 2週間続けてチェコのピアニストを聴きましたが、弦だけの国ではない、との思いを強くしました!【緑区:K. I. 】
○プログラミングも、興味ある構成で、前々から絶対聴きたい、と楽しみにしていました。期待通り、それどころか期待を大きく上回る素晴らしい演奏会でした。3人とも30台半ば、という実にフレッシュなトリオ。どの曲も、瑞々しく、爽やか! 切れ味が良く、落ち着きも持ち合わせ……と羨ましくなる様なアンサンブルだったと思いました。比較的良く弾かれる“幽霊”も、嫌味のない大変ピュアな演奏だと感じました。
 そして、初めて耳にするマルティヌーのトリオ曲、ワクワクするような演奏でした。素敵な作品ですね……。斬新な動きで、ピアノなど楽譜は大変混み入っているのでしょうが、そんな難しさも感じさせず、しっかりしたアンサンブルで掘り込まれた演奏でした。
 そしてスメタナ、これも圧巻! 以前FMで偶然に聴き、長大且つ重厚な作品だと知っていましたが、やはり生はいいですね。シンフォニックな厚みのある響き、ピアノパートには時折リスト風のビルトゥオーゾなパッセージが愉しめましたし、ある時はリリックな民謡のような美しいメロディが朗々と歌われ、またある時にはボヘミア祖国の讃歌も聞こえてくるような、幸福感に満ちたスケールの大きな作品。トリオを堪能しました。
 特に私はピアニストのすごさに思わず注目してしまったのですが、全てを把握してのコントロールの絶妙さに、脱帽でした。mmm……ウマ過ぎるなぁ……。
本当に楽しい夜でした!!演奏後のロビーでの握手とサインと写真撮影という、フルコースの後でもまだまっすぐ家に帰りたく無く、興奮冷めず、一緒に出掛けた友人、夫と3人、「トリオっていいよねぇ」と、それから2時間もおしゃべりしたのでした。有り難うございました。【天白区:Y. N. 】

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アレクサンダー・ロンクィッヒ ピアノ・リサイタル
2005年5月22日 スタジオ・ルンデ
○評論家の評にある『響きと空間の透視画を構築して見せる』というのは言い得て妙と聴いて思いました。子供向きのプーランクの小品から始まり前半の真ん中にリームの現代曲を配置したプログラムも良いし、演奏もまさに「ピアノの詩人」でした。後半のシューマン“クライスレリアーナ”も男性ピアニストで聴くのは私には珍らしいように思いますが、響かせ方の巧みさが光りました。アンコールのショパン、モーツァルト(聴きたかった!)も美しさは抜群!こういう人に習う学生さんって幸せでしょうね。もう一回来てもらえれば、ベートーヴェンやシューベルトも聴いてみたい。【緑区:K. I. 】
○リームのピアノ曲はダイナミックで大変素晴らしいでした。シューマン、アンコール曲も大変素晴らしく感動しました。ありがとうございました。【中川区:S. A. 】
○20年くらい前(?)になるでしょうか、フランツ・ペーター・ツィンマーマンのモーツァルトのヴァイオリンソナタのCDが出たときのことです。彼のヴァイオリンを目当てに購入したのですが、ヴァイオリンではなくピアノの見事さにすっかり耳をうばわれてしまいました。(モーツァルトのソナタはヴァイオリンのオブリガートつきのピアノソナタみたいなもんですから、なおのこと)ピアノを弾いていたのがロンクィッヒでして、以来、チャンスがあったら彼のソロが聞いてみたい(ライヴで)と思っていましたから、今日はとてもうれしく心地よい思いをしました。(本当は東京まで行こうかと思っていたので、名古屋で聞けて本当によかった)。
(ルンデは)先日の新聞で、あと1年程で閉められることを知りました。残念です。ここで、リュートの伴奏でエール・ド・ワールとか聞けたら、と思っていたのですが。【千種区:H. M. 】
○いつも思うのだが、つくづく世界は広いことを実感させられた。こんなピアニストがゾロゾロいるとなると……。
 リーム――素晴らしい!ここの空間は残響が適度なので、現代作品に求められる、強烈な打撃音の「心の中での余韻」が見事に活きて来る。
 超対照的なアンコールの優雅さ。間に挟んだプーランク、アルベニス、シューマン……その幅広い表現能力に驚きのひとときだった。【Annon.】


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児玉麻里 ピアノ・リサイタル 『ベートーヴェン:ソナタ全曲演奏』 第4回
2005年4月24日 スタジオ・ルンデ
○後半の2曲のソナタ(27、28番)に聴き入りながら、「この感触は、いよいよ後期のベートーヴェンだな」との思いに何度も至りました(以下、この2曲に絞っての感想です)。但し、後期すなわち作曲者の晩年の心境を反映した、淡々とした中に深い人生経験と寂寥感がない交ぜとなった枯れた演奏、ということを言いたいのではありません。
 「ベートーヴェン後期」の音楽がそれまでに比べてより内面的になっているとはよく言われることです。しかし、同じ「内面的」でも「無意識」あるいは「夢想」の世界に足を踏み入れるシューマンと後期のベートーヴェンでは随分違います。最近出た「世にも美しい数学入門」という対談集に出てくる数学者の話に強引に結びつけて譬えるとすれば、「中期のベートーヴェンは、定理を次々に発見していくことに誇りと喜びを感じている状態」とすれば、「世界の様々なものにその定理が内在することに気づき、世界の調和に畏敬の念を感じている」のが後期のベートーヴェンでしょうか。つまり、遥かなものの前で謙虚でありつつも、その遥かなものの多様性と秩序に対して驚異と飽くなき憧れを抱く外に向かった心の動き(感情だけでなく、知情意の各側面にわたる)があります。そうした心で綴られた世界だからこそ、音楽は極大と極小を、厳密な秩序とそれが反映するさまざまの事象の移ろいをともに映し出すことになるのではないでしょうか。
 児玉さんの演奏は、作曲者の晩年を意識させるのでも、ロマン派のようにひとつの強い感情を表出するのでもなく、落ち着いて全体を見通し、ひとつひとつの響きを丹念に弾き分けながら、それでいて、刻々と変わる音楽のところどころ(特に経過句的なところ)に、いわば彫りの深い叙情を際立たせ、はっと立ち止まらせる力がありました。「後期のベートーヴェンは人生経験がものをいう。」という曲への接近方法ではないにしても、演奏自体はいかにもベートーヴェン後期の音楽に似つかわしいものであり、私自身若い時から後期のベートーヴェンに魅かれたのがなぜかということまで考えるきっかけを与えてくれた演奏でした。【桑名市:M. H. 】
○彫りの深いベートーヴェンでした! 全集を聴くというのはありがたいものです。あまり聴きなれていない出だしの第13番の第1楽章の初めから最終曲第28番の第3楽章まで、麻里さんの弾くベートーヴェンに引きつけられました! 多分、楽譜の読みのすごい、演奏なのだろうと思いました。
 麻里さんのファッションも、いつもルンデのコゲ茶色のレンガに溶け込み、聴く者の邪魔をしない素晴らしいものです(前回も)。そうメチャメチャ若くはない女性ピアニストに学んで欲しいセンスです。【緑区:K. I. 】
○ピアニストの意志が感じられてとても良い演奏会でした。【Annon. 】
○外は柔らかい新緑が光り、さわやかな風 まさに薫風が吹く今日、児玉麻里さんのピアノを聴きベートーヴェンは強く前向きで情熱的と自分勝手に思っていましたが、麻里さんの情感あふれるベートーヴェンのピアノがとてもさわやかに軽やかに聴けました。私にとって、四季の様子によって聴く気分が変わることを実感しました。とってもいい気持ちになりました。
(ルンデは)いつものことですが、私のために演奏してもらっているという感じ。言葉で話さなくても、顔の表情、手の動き、音を通して、心が通い合うようなホールです。【広島県:N. T. 】
○“田園”と“月光”はダイナミックで感情がこもっていて大変素晴らしいでした。感動しました。ありがとうございました。【中川区:S. A. 】
○第13番のソナタは中期最初のソナタであり、ソナタ形式のない楽章の切れ目もない短い曲であるが、春風を思わせるような楽想であり、演奏もやわらかで、生々としていて今日の演奏会の空気を癒してくれるに十分。

 「月光」はきちっとした構成だが、1楽章の美しさは短調の効果が影響していて哀愁をかもしだしている。メロディが右手、左手とうけ渡していくなめらかさが実によい。終楽章はまさにベートーヴェンだが、短調なので一楽章と統一感がある。 「田園」は交響曲的長さをもった。硬質な曲だった。  第27番は後期の作品だが2楽章の枯れた渋いソナタである。もはや古典派の躍動的なベートーヴェンの姿は消えている。
 第28番は難解になってきているが、シューマンに近いロマン派への転換を表わす表現が感じられて、終楽章展開部の左手指を丸めて始まるフーガは面白く、印象的だった。
 児玉さんは女性としては長身でピアノのサイズとフィットと、安定したスタイルで結構でした。
 24日15時からEXPOで、沼尻氏がシェーンベルクの大曲「グレの歌」を演奏するそうだが、ルンデの静寂な、こじんまりした、アットホームな雰囲気に魅されてこちらへ来た。後悔はしなかった。【中区:T. F. 】

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堀米ゆず子&児玉 桃 モーツァルト・ツィクルス3
2005年4月3日 スタジオ・ルンデ
○堀米さんと児玉さんのシリーズも3回目ですが、今回も素晴らしい演奏でした。開演前に鈴木さんが「名演は心地よさで眠気を誘う」という様な話しをされましたが、確かに途中でうとうとしてました。それだけ流れの美しい音楽ということなのでしょうが、春めいてきた陽気と心地よい長調の曲ばかりの選曲の故かもしれません。
 4曲のなかでは、後半の2曲、特にB-durが素晴らしかったです。アンコールのK.304も極上の音色でした。【天白区:J. I. 】
○はじめに演奏以外のことをひとつ。通常こういうコンサートでは、演奏の前にチューニングをするものだが、堀米さんはまったくチューニングをせずに弾き始めた。これはこの日のコンサートを通してそうだった。これはとてもいいことだと思った。ただし誰にでもできることではない。
 さて今回は曲ごとの印象を書くのはやめて、全体を通しての印象なり感想なりを書こうと思うが、一口で言えば、かなり「硬質」な演奏だという印象を受けた。もっとも、モーツァルトの音楽というと、すべてやさしく心に響くようなものだと考えてしまうのはそもそも間違いなので、悲痛な音楽や、暗い音楽もずいぶんある。激情のほとばしるようなものもある。だから演奏の仕方によって彼の音楽からはいろんなものが引き出せると思うのだが、この日の演奏はモーツァルトの音楽の持っている「硬質」な部分を取り出して聴かせてもらったような気がしたのである。技術的にどこがどうだったのかはよくわからないが、とにかく何か大きな目に見えないものがひたひたと押し寄せてくるような感じを受けた。そして、ああ堀米さんはこういうモーツァルトを聴いてほしかったのか、と思った。実は二年前にこのツィクルスのことが発表されたとき、天下の堀米さんがどうしていまモーツァルトなのかなあと謎をかけられたような気がしたものであったが、その謎を自分なりに解くことができたような気になったのであった。
 そしてこういう感じを受けたのは、音としての音楽だけではなく、演奏されている堀米さんの全身から漂ってくる妖気あるいは気合いのようなものがかなり関係しているように思った。演奏されている堀来さんを見ていると、ああ今彼女はこんなふうに感じ、こんな風に聴衆に感じてほしいんだな、ということが何となくわかるようで、堀米さんに同化されてしまうのである。
 これはCDでは絶対に得られない、一種の恍惚感のようなものである。すぐれた音楽家というのは、音だけではなく、全身から発散するオーラのようなもので聴衆を自分に引き入れる力があるんだなと思った。演奏前のプレトークで鈴木さんが「名演奏は眠くなると申しますので……」といっていたが、眠くなるなどとんでもない話であった。次は1年後ということであるが、実に待ち遠しい気がする。【知立市:T. S. 】
○すごく楽しかったです! 今日は一番前のせきだったから、はくりょくがありました。
(ルンデは)音がひびいてきれい!! 三回目!【天白区:K. N. 】
○とても素敵でした。最初に、「良い演奏だと良く寝れる」と言っていただいたのはうれしかったです。日頃の疲れが、とれた気がします。【天白区:M. N. 】
○お二人のぴったり息の合った演奏で、大好きなモーツァルトの曲を聞くことができて、大満足でした。次回のコンサートを楽しみにしております。【豊田市:O. M. 】
○つらい花粉症も吹き飛ばしてくれるような素晴らしいデュオ演奏会でした。刻み込まれるようなピアノ、清い流れが体にしみ込むようなヴァイオリン、二つが溶け会って心持よく体の中を流れたような感じです。潔い曲への入り方も好感が持てます。
(ルンデは)間近に息づかい、表情まで見てとれる、それが好きです。【春日井市:S. Y. 】
○前半は硬く乗りが悪い感じがしたが後半はガラリと変って気分良くきけました。特に児玉さんのピアノがすばらしい! せんさいで音が軽やか!【熱田区:K. I. 】
○ひびきの少ない事にだんだん慣れて、他のホールとはちがった音で特に堀米さんのバイオリンの音は最高であった。ピアノもヤマハが初めは少し気になったがその内よくハーモニーして桃さんのピアノを目の前できけてすばらしかった。席で中央は見えなくて、はしへ変わってよかった。ペダルもよく見えて……。【Annon. 】
○曲も演奏も、本当に早春にふさわしい、さわやかで華やかなものでした。踊り出したくなるような躍動感あふれる演奏でした。アンコールも美しかったです!【緑区:K. I. 】
○中1の娘が今、Mozart の Concerto No.3 第1楽章を弾いています。夏のサマー・セミナー・コンサートではおそらくその次の曲を何か弾くことになると思いますが、先生の細かい注意(相当厳しい)ばかりが耳に残ってしまって、Mozartとは何かという事を毎週レッスンについていく私まで忘れそうな昨今ですが、今日の堀米さんと児玉さんのデュオはMozartとは何かをもう1度、私に見事に披露してくれ、感動致しました。それにしても、堀米さんはいろいろな音色が出てくると娘とも話しておりましたが、一番見事なのが、確かなテクニックに裏づけられた弓さばきでしょうか。
 最近は娘にヴァイオリンを習わせている影響でヴァイオリンコンサートに多く行っていますが、その中でも、オール・モーツァルトでありながら、少しもたいくつせず、全く肩もこらずにたのしく、おもしろく聞けた久々のコンサートでした。
 今年になってチョッとヴァイオリンばかり続いてで大丈夫かしらと心配していたのですが、Mozartの美しさ、天性の軽さを楽器や編成を越えて感じひたることができ、「All Mozart」でこれだけ良い演奏会は初めてでした。【千種区:H. T. 】
○軽くてとても聞きやすかったです。とても楽しそうに弾いていたので私までウキウキしました。
(ルンデは)こじんまりしていてステキ。ふつうのコンサートよりも、出演者の方が間近に見られていいと思う。【千種区:N. T. 】
○昨年は日程の関係で悔しい思いをしましたが今回は、嬉しい限りです。しかも、ちょうど家内のBirthdayでプレゼントになりました。【天白区:Ku】
○桜がちらほら、モーツァルトは満開。花見酒よりコクがあり、まろやかな絶品のモーツァルト、それに極上のデュオでした。元気が出ました。シゲティ、ゴールドベルク、そしてシュナイダーハンのモーツァルトを聴きながら最終回を楽しみにしつつ、また野良仕事に精を出そうと思います。【岐阜県:A. M. 】
○堀米さんの輝きと弾みのヴァイオリンの音と児玉さんの軽快なpfで楽しめました。堀米さんにお尋ねしたところ、モーツァルトのVnの音の特徴は色・輝きということでした。児玉さんのピアノ・ソナタもまた聞きたいです。また来年のlastデュオに来たいと思います。楽しみにしています。【千種区:H. O. 】
○美しくも楽しい午後であった。モーツァルトのメロディーはヴァイオリン・ソナタとピアノ協奏曲に於いて、最も秀れていると、どこかで読んだ記憶がある。この日も期待を裏切らなかった
。  K.301、K.302は初期の曲で、ヴァイオリンソロ付のピアノ・ソナタの面影を残している。だから二つの楽器がユニゾンで進行する箇所などがしばしばある。それに対しK.376やK.454はベートーヴェンに近く二つの楽器が四つに組んでそれぞれの特長を美しく奏でる。モーツァルトの短調は実に情緒的で歌のようだ。悲しみの昇華された歌である。K.301の第二楽章の中間部とアンコールのK.304がそれであった。堀米さんの情熱に対し、児玉桃さんの可憐さは対象的で見事にハマっている。【中区:T. F. 】

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御喜美江 ファンタスティック・アコーディオン
2005年3月27日 スタジオ・ルンデ
○昨年もミキさんの会をききましたがやはり今年のソロはよかったです。どれもすばらしかったですがやはりバッハが一番すきでした。ぜひ来年も伺いたいと思います。【北区:K. H. 】
○御喜美江さんの音を今回初めて聴き、ライブで、とてもアコーディオンの音も日常でなく美しいハーモニーが最高でした【Annon. 】
○今までアコーディオンの演奏を正式に聴く機会がなく、残念でたまりません。こんなに美しい音色と格式のある優雅な演奏会を想像していなかったです。
 バッハの“フランス組曲”の前半は、教会の光が差し込み溢れるパイプオルガンを聴いている様な素晴らしさでした。次回が今から楽しみです。ありがとうございました。【西区:K. S. 】
○CDで予習してきたので知っている曲はより親近感がわき素晴らしさを実感しました。加えて前半の曲は短編小説をよんでいるかのように、短いながらも味わいよく十分楽しめました。“ゆうやけ”は特に好きな曲です。
(ルンデは)こじんまりとしていて室内楽にはよいと思います。【京都市:T. I. 】
○すばらしく音の良いホールだったので驚きました。“フランス組曲第5番”を生で聴くことができて本当にしあわせでした。9月の京都楽しみにしています。【京都市:M. N. 】
○前回、高橋悠治さんとのデュオではじめて御喜さんの演奏を聞いて、アコーディオンの素晴らしい音楽に触れ、ぜひまた聞きたいと思っていました。今日その機会を得られて幸せでした。アコーディオンの音楽が、どれも人の歌う歌のようにきこえました。
 野村さんの解説にあった佐藤さんのリサイタルはライブで聞きました。素敵な曲、素敵な演奏で野村さんの曲にも興味をもっていましたが、今回の新作の初演は東京と思っていましたので思いがけずその曲を聞けたこともHappyでした。
 是非次回のルンデでの演奏会も聞きに来たいと思います。【Annon. 】
○春がきました。アコーディオンのあたたかい音が心地良かったです。“誰といますか?”というつぶやきに少しドキリとしました。【Mu】
○アコーディオンは初めてなのでとても印象的でした。真中のトークも曲に対する親しみが深まりよかったです。【半田市:T. K. 】
○ラモーやクープランから、高橋悠治やピアソラまでが、御喜美江さんの「風景」別の引き出しに仕舞ってあって、それをまとめて素晴らしい演奏で聴かせてもらえる、という贅沢なプログラムでした。とても面白く、楽しく聴きました。また野村誠、高橋悠治のちょっと変った曲が聴け幸せでした。紹介のあった詩より、高橋さんの「水牛へのこだわり」の意味が少し分かってきました。
 御喜さんの演奏が大好きなバッハの“フランス組曲第5番”は、成る程、風景が思い浮かぶ曲ですね。今まで何となく心地よく聴いていたことの謎が解けた気がしました。ジョン・ケージのアンコールも素晴らしい演奏でした。【緑区:K. I. 】
○“水牛のように”……良いですね。バッハ、生きる喜びを得られました。最終章生命の爆発!【Annon. 】

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オーケストラ・アンサンブル金沢 第22回名古屋定演
2005年3月21日 愛知県芸術劇場コンサートホール
○春の海、ブルッフのヴァイオリン協奏曲という甘口(?)のプログラムの後に辛口のブラームスという絶妙な構成に感心しました。特に最後のブラームスは速目のテンポで筋肉質の演奏と感じました。OEKのアンサンブルも素晴らしい。おっと、マイヤース女史のソロ、そして、琴の合奏もなかなかのものでした。【熱田区:D. H. 】
○この編成でこれだけの重厚な響きがするというのもすばらしい。これからも大いに名古屋でやってください。楽しみにしています。【Annon. 】
○ブルッフの協奏曲、ブラームスNo.1ともにとても良かった。感動しました。【岡崎市:S. S. 】
○あざやかな色彩の着物姿に、うねるような琴の調べ、1曲目からしっかり目がさえました。2曲目は聴きやすい協奏曲でした。アン嬢のヴァイオリン、力強くて信頼できるものを感じました。
 最後のブラームスの一番、よく演奏されるのですが、たしかになじみやすいというか聴きやすくていい曲だと思います。安心して聴くことができました。
 盛り上がったところでのアンコール曲、想いの熱さを感じました。こういうアンコールいいですね。ラスト、岩城さんが去ったあとに全員で一礼したメンバーの姿がとても印象的でした。だからやっぱり次回も O.E.K. の演奏聴きにくることになるだろうなと思います。【岐阜市:H. W. 】
○西洋管弦楽と邦楽合奏がうまくとけ込みやさしさと、優雅さを感じとることができ嬉しく思いました。
 ヴァイオリン協奏曲でのアン・アキコさんの力強い演奏と、ブラームスの交響曲第1番の聞き慣れた旋律に触れ満足して、又、この平和で幸せな気持ちでコンサートホールをあとにしたいと思います。ありがとうございました。【伊勢市:K. K. 】
○オケと琴の合奏というのは初めて、というよりこれだけの大人数のはめったに耳にできないもので、知らずに体験しました。以前、1度だけ、アンサンブル金沢が何かでやられたのを聴きましたが、今回の宮城氏の曲ではなく現代曲だったと思います。ですから、これはとてもラッキーだったと思います。
 ブルッフのVn協奏曲も、私は初めてで、とても魅力のある曲で、すばらしい演奏でした。ブラームスも以前のベートーヴェンの様に確固としたテンポと迫力で、岩城氏の指揮力が表れた演奏でした。大変良かったです。【北区:Y. O. 】
○とてもよかったです。久しぶりのアンサンブル金沢でした。音がとてもおだやかで、岩城さんのお人格がにじみでているようでステキでした。ヴァイオリニストの方と手を離さずにいる岩城さん、17年前、オーケストラ発足当時、瀬戸の会場で花束を離さず左手に持ったまま指揮をされてた岩城さんを思い出しました。あの時私はあの花束になりたい!!と思ったものです。少しお歳を召されましたけれど、いつまでもお元気で活躍して下さいませ。【緑区:K. T. 】
○「春の海」、春ののどかでゆったりとした、かつけだるいような気分にやや不足した感あり。いささかさわがしい感があった。編曲の問題か?
 ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲。アン・アキコ・マイヤース、はっとして歯切れよくかつロマンチックでよかった。
 ブラームス シンフォニーNO.1すばらしかった。アンコール 間のとりかた最高。【豊明市:J. .I 】
○憧れの指揮者とオーケストラの生演奏が聞けて幸せでした。ブラームスの交響曲第一番の演奏とアンコール曲は特に迫力があり感動的でした。明日からの生きる力になりました。これからも名古屋での定期演奏会には是非参りたいと存じます。ありがとうございました。【渥美町:M. K. 】

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若林 顕 ピアノ・リサイタル 「ショパンとラフマニノフ」その2
2005年3月6日 スタジオ・ルンデ
○前半のショパン、曲の並べ方が巧みで、出だしの残響を生かした“幻想ポロネーズ”から、最後の美しい“舟歌”まで、楽しく聴きました。自在なショパン!
 後半のラフマニノフも、本当に素晴らしかったです。好きな“第5番ト短調の前奏曲”、“ソナタ第2番”の演奏は、若林さんの子供時代の自由に弾いておられた時代の楽しさを呼びおこすようなものか、と思いました。
 それにしてもこのシリーズの若林さん、充実していて、正に「旬のピアニスト」に触れた思いがしました。アンコール最後のショパンの美しかったこと!【緑区:K. I. 】
○ショパンの曲は、軽快で春を感じさせる様で良かったと思いました。ラフマニノフの曲はダイナミックで圧倒されました。大変素晴らしいです。【中川区:S. A. 】
○ラフマニノフの演奏がとても良かった。【名東区:Y. W. 】
○彼・若林顕を初めてルンデで聴いたのは、1988年に山崎伸子のパートナーとしてであった。ベートーヴェンとラフマニノフを共演、特に後者の生き生きしたピアノにすっかりほだされ、翌年ソロで招いたところ、トリはやはりラフマニノフで第一番のソナタだった。さらに翌年、山崎伸子が再度彼を伴い、コダーイとR. シュトラウスのソナタを演奏、それはまれに見る「濃厚な」コンサートとなった。そして四年連続の来演となる91年は山崎伸子との『デュオ・コンサート』と銘打ち、彼はラヴェルをソロ、最後はショスタコーヴィッチでエキサイティングに締め括ったものだ。この間山崎は『ラフマニノフなら文句なく若林君、でもベートーヴェンはまだダナ』などと洩らしていたのを覚えている。事実その後1992年と94年に彼女は、ベートーヴェンを長岡純子を相棒として弾いている。
 「若林とラフマニノフ」はルンデ登場10年目となる1998年のソロ・リサイタルで一応キリとなったが、翌99年にバルトーク弦楽四重奏団から「オール・ドホナーニ」プロ(弦楽三重奏、弦楽四重奏、ピアノ五重奏)の提案を受け、即座に彼を共演者にと決めた。しかし残念ながら日程が合わず断念、続く2001年に実現を図ったがまたも涙を飲む羽目になった。そしてまさに三度目の正直、前回(2003年)やっと想いを遂げ、その演奏の素晴らしさに、前年のベートーヴェン後期ソナタ連続演奏(見事にベートーヴェンを手に入れた!)とともに彼の実力を確かに実感した。
 今回の「ショパンとラフマニノフ」特集は、前掲の伊藤会員のアンケートにもあるように『若林顕の旬』を存分に味わえた喜びが残る。
 好漢、より一層の飛躍を!【RUNDE】

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アナ・ヴィドヴィッチ ギター・リサイタル
2005年2月27日 スタジオ・ルンデ
○最後の“カヴァティーナ”、日本のギタリストと全く異なる感性を感じました。もっと聴きたい。【東海市:S. K. 】
○美しさもさることながら、ギターテクニックとその音色の素晴らしさに驚くばかりでした。
(ルンデは)とても質のよいコンサートを開催していただきありがたいです。【緑区:K. W. 】
○最後のウォルトンの曲が、特に奏者の素晴らしい感性の分かる良い出来だったと思います。バッハ曲の編曲をギターソロで聴いたのは初めてですが最終曲の技巧が素晴らしかった(トローバーも同じ)。ピアソラも、ギターソロは初めてですが、なかなか作品も気がきいていて、「ロマンチックなタンゴ」は特に美しかったです。
 初コンサートを終えてのアンコール、さすがはリラックスして、ギターらしさを強く感じ、素晴らしかった。【緑区:K. I. 】
○音がきれい。音楽もしっかりしていたと思う。いいコンサートでした。
(ルンデは)初めて来ましたが、アットホームな演奏会で良かったです。【千種区:M. F. 】
○チャーミングで美人のヴィドヴィッチさんのギターを聴いている自分がどんどん優しくなりました。弦の上で踊る白いきゃしゃな指もとってもきれいでした。とても丁寧な演奏だと思いました。
(ルンデは)私のために私たちのために演奏してもらっていると感じるホールです。だからとても幸せな時間なのです。【広島県:N. T. 】
○雪溶けの水のように清冽で瑞々しい、そして温もりのある演奏。全曲暗譜、ネックに顔が触れんばかりの集中力が素晴らしかった。【天白区:S. U. 】
○演奏の前に例によって鈴木さんのプレ・トークがあったが、その中でう−んと思ったのは、ヴィドヴィッチさんは今回の演奏旅行にまったく楽譜を持ってきていないということで、まあ暗譜で演奏するのはソリストとしては当然のこととはいえ、外国へ演奏旅行するというのに楽譜をまったく持って歩かないというのはまさにプロ根性というべきで、たいしたものだと思った。
 さてソリスト登場。さすがに若いが、どこか落ち着いた雰囲気があるのはやはり自分の音楽に自信があるからだろう。バッハの“無伴奏ソナタ第1番”から始まった。ただ自分はどうも編曲版というのは好きではない。そもそもヴァイオリンのための曲だから、ギターの性能がフルに発揮できるようには作られていないし、楽想にしても必ずしもギター向きではないからである。従ってこれはまあ演奏会の導入部という感じで聞いていた。
 次の曲は当日になって急に変更になり、自分の知らない作曲家の“ソナチナ”が演奏されたが、親しみやすい曲調で、いかにもギターらしい曲想が次から次へと出てきて、とても楽しい曲であった。ヴィドヴィッチさんも、バッハのときはやや慎重だったが、この曲になってこれぞギターという感じで、楽器が気持ちよく響いた。
 休憩の前に“アルハンブラの思い出”が演奏されたが、さすがに原題(トレモロ練習曲)にふさわしく、トレモロが実にきれいに揃っていた。こういう「超」有名な曲を演奏会で弾くのはなかなかに勇気のいることだと思うのだが、それをあえてやったところに自信のほどがうかがえた。
 さて、休憩の後の最初はピアソラの“五つの小品”(すべてタンゴ)で、まあこれはギター音楽としては極めつけのものである。このあたりになってくると聴いているほうもかなりリラックスしてきて、ヴィドヴィッチさんの変幻自在なテクニックを楽しもうという気分になってきたが、だんだんにわかってきたのは、彼女の演奏には変な小細工がないことで、とてもすがすがしい感じなのである。この曲では、かなりいろんな楽想が次から次へとあらわれるのだが、どんな場面でも実に何気なく音楽を作ってしまうのはやはり天分というしかなく、このあたりがコンクール1位の秘密であろうと思った。
 最後はウォルトンの“五つのバガテル”で、和声の使い方や曲想の展開方法などはかなり前衛的で、かなり現代的な感じがした。またこの曲ではさまざまな技巧が使われ、ヴィドヴィッチさんの快刀乱麻とも言うべきテクニックにすっかり聴き惚れ(見惚れ?)てしまった。なお、この日買ったCDにこの曲が入っていたので帰ってから聴いてみたが、ずいぶん複雑な響きがしていた。演奏会ではあまりそういう感じを受けなかったのは、おそらくヴィドヴィッチさんがいともやすやすと弾いていたからだろうと思う。 全体の感じとして、ヴィドヴィッチさんという人は音の響きをとても大切にする人だと思った。この日の選曲もにぎやかなものは少なく、ギターの音色をじっくりと聞かせるようなものが多かったが、まさにそれが彼女の音楽なのだろう。ギターの嫋々とした音色が心にしみいる感じで、今でもそれが耳に残っている。【知立市:T. S. 】
○久しぶりに生のギターのコンサートに来れて幸せな時間を過ごしました。アナ・ヴィドヴィッチは、昨年CD(会場でも販売していたもの)を聴いて、若い女性だというのに、すごいテクニックのギタリストだと注目していました。
 当日の演奏は、さすがに完成されたテクニックで、滑らかな音色でどんな難しいパッセージも難なく弾きこなしており、ゆったりと音楽の進行に聞き入ることができました。本当に上手なギタリストですね! 音楽も演奏家のエゴの部分を押し付けることなく、堂々と自然に聞かせる正統派だと思いました。ただ、これまでのコンサートの経歴やCDを聴いて、もう「巧い」ということは十分わかっているので、その上でどんな演奏を聞かせてくれるかを期待していたのですが、聞き手の魂に迫るという精神的な深さというのは強くは感じられませんでした。ウォルトンの“バガテル”などCDの中にもあった曲ですが、CDの録音が19歳、CDの演奏には卓越したテクニックの中に一種の心地良い危うさというものがあり、この先どのように変わっていくのか楽しみなものを感じましたが、この日の24歳の演奏は、何か演奏に丸みが加わり「円熟した」という見方もできますが反面こじんまりとまとまってしまったという感じもしました。バッハなどももっと内面的なドラマを引き出してくるかと思っていたのですが、意外にさらっと弾いていましたね(バルエコの指導だとそちらの方向に音楽的な価値を見出しているのかもしれませんね)。もっとも来日した翌日で、まだ時差もとれていないというコンディションもあったかもしれませんが。これは、あくまでも「巧い」ということを承知したうえで、その先を期待しての感想です。まだまだ若いですし、これから経験を積んでどんな演奏をしてくれるか楽しみです。
 終演後のサイン会も一緒に写真を撮って頂いたときも、気さくで節度があり、たいへん好感が持てました。これからの活躍を見守りたいですね。
 良いコンサートを企画して頂いてありがとうございました。【春日井市:D. F. 】

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佐藤豊彦 バロックリュート・リサイタル “華麗なる様式”
2005年1月16日 スタジオ・ルンデ
○good。リュートを聴いたのは初めてでした。よかったです。聴衆がもっと集まると良いのですが…。【岐阜市:T. T. 】
○何人かの演奏者を経てきたリュートのやわらかい音色をきいて、ホっとしました。佐藤さんをおめにかかると新年がきたなあといつも思います。【豊田市:K. T. 】
○私は佐藤豊彦さんのファンです。アムステルダム・リトル・コンソートから聞いていますが、毎回多彩な内容で楽しいです。今回の目玉はなんといってもオリジナルリュート、響きがとっても良くて、ついうとうとしてしまった。面白かったです。【豊田市:H. K. 】
○久しぶりに、また、美しい音の修復リュートで佐藤さんの演奏が聴け楽しかったです。ガット弦で聴くヴァイヒェンベルガーの音楽は、世上のいろいろなイヤなことを洗い流すような気がしました。初めてきいたパスピエという「ぎこちない」舞曲が、日頃そういうぎこちない(音)に接している(身)には、それ程でもなく聴こえたのがおかしかったです。
 後半のパルティータ、アンコールのヴァイスの曲も、とても美しく、硬い心が溶かされるようでした。【緑区:K. I. 】
○前にいる聴衆は影となり、ステージのレンガは城の壁と化して、時の流れを逆上り、中世ヨーロッパを越えて神話と伝説の「指輪物語」の世界へと誘われていくよう。気分は王様!!【天白区:S. U. 】
○穏やかで心暖まる音色に、ゆったりとした気持ちで楽しめた休日の午後。ヴァイヒェンベルガーの華麗なる様式は、自由で新しい感じがして、音の微妙な色彩を楽しむことが出来ました。
 四年の歳月を経て修復されたというラウレンティウス・グラノフは、推定樹齢500年のヨーロッパ杉を使用しているとの事。リュートが作られてから約400年後に、日本のホールで聴衆が耳を傾けることの不思議。修復される前は、所有者の部屋の壁に150年程掛けられたままになっていて、ニュルンベルクの博物館も狙っていたそうですが、様々な縁が今日の機会を齎してくれてとても有り難いです。
 「管理が良ければ、更に100年は大丈夫でしょう。」と佐藤さん。貴重な“聴く会”が続くことを願っています。【北区:K. A. 】
○400年の時を経て、見事蘇生したリュート……絃楽器は本当に不思議です。素材としての「木」、接着剤としての「膠」(時を経ると現れる化学接着剤の欠点)、絃の材料としての「ガット」(スチールやプラスティックでは望めない微妙な「鳴り」)等々、現代科学が凌駕し得ない様々な「謎」を秘めて、静かにあるいは激しく響くリュートの不思議……。淡々とした佐藤さんの語り口に、限りなく広がる「夢」……まさに時空を超えた、音楽のみが創り出し得る至福のときに浸りきりました。感謝。【Annon. 】
○初めてリュートの生演奏を聴いて、奥深くとても良かった。(ルンデは)初めて来させて頂いたが、とても良かった。【松阪市:M. K. 】

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若林 顕 ピアノ・リサイタル 「ショパンとラフマニノフ」その1
2005年1月8日 スタジオ・ルンデ
○「聴き初め」がショパン、というのは初めての経験だったと思いますが、若林さんの美しいショパン、まさにヴィルトゥオーゾ的ラフマニノフのリサイタルに大満足です。
 プログラムに書かれていた若林さんの「子供のときは自由にピアノを弾いていた」というエピソードに驚きましたが、ショパンの“24の前奏曲”では、自在に24の調性に遊ぶショパンを、やはり子供のときのように自由に楽しみながら若林さんが追体験しているようで、とても面白かったです。
 コンチェルトが大好きなラフマニノフですが、今日の2曲、とても楽しかったです。特に“音の絵”は9曲中8曲も短調で、若林さんの演奏が光っていました。
 普通のヴィルトゥオーゾとは一味も二味も違うピアニストになられつつある若林さんの今後に注目したいです。【緑区:K. I. 】
○ラフマニノフ=曲、演奏、楽器、「三味一体」で素晴らしい!【Annon. 】
○若林さんのようなスケール感のある演奏をする日本人ピアニストは少ないと思います。
 ラフマニノフの“絵画的練習曲 Op.39-9”は大好きな曲なので、今日は聴きに来て本当に良かったです。【Annon. 】
○“24の前奏曲”は大変素晴らしいので良かった思いました。ラフマニノフの“道化師”は大変良かったです。【中川区:S. A. 】 ○若林さんのラフマニノフは、チェロの山崎さんとの例会で初めて聴いて以来、惹かれ続けています。男性ピアニストならではの濃厚な「響き」を、これぞまさしくラフマニノフと、今日も堪能しました。次回のソナタが一層楽しみです。
 一方、ショパンは意表を突かれた感じ。若林さんとショパンなど、考えてもみなかったというのが本音。でも、あの全体にゆったりとした“24の前奏曲”は、それぞれに豊かな情感が溢れかえっているようで、聴き慣れて来た筈のこの曲に、想像を超える新鮮な印象を受けました。音楽作品は演奏する者によって新たな生命を吹き込まれる、ということを強く実感した次第。【Annon. 】

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