中岡秀彦/中岡祐子 エッセイ集
【250】 『東屋のトンネル』 2019.11.23

夕方、近くの公園にウォーキングに行った時の出来事・・・

その公園には東屋があり、中の椅子ではベビーカーを押した親子連れや、散歩途中のお年寄りなど色々な方が休憩してるのをよく見るかける。
さて、付近には園児らしき姿が見えたが、その東屋には誰もいなかったので、その柱を使ってストレッチをすることにした。思いっきり上に伸ばした両手のひらを柱に付き、足はやや開いて柱から少し離れた場所に置き、手のひらだけで柱にもたれかかるような体勢をとった。
すると、近くにいた見知らぬ3歳位の女の子が左から近づいてきた、、、かと思ったら、僕の下を潜って通り抜けて行ったのだ。顔を合わせる事も無く、その子は行ってしまった。あっという間の事だった。
……〈何?〉僕は、たった今起きた事を確かめるように、何度も思い返し、そして想像してみた。

保育園で先生が壁に手をついてトンネルを作り、その下を潜ったりして遊んでいるのだろう。だからそのままここでやったのでは? 何も戸惑うことなくいつもどおりに!

そう考えてみると何とも言えない微笑ましい気持ちになった。
柔らかな夕陽の中でのひとコマだった。
( H. N. )
東屋

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