中岡秀彦/中岡祐子 エッセイ集

【227】 『久しぶりに、、、』 2016. 6. 7

先日、コンサートにに出掛けた。久しぶりだ。小山実稚恵さんのリサイタル。彼女が12年24回の計画で壮大なプログラムを組んで始まった「音の旅」も、早いもので徐々に終わりに近づいてきた。既に22回目である。
今回のプログラムは特に重量級、
ブラームス:ヘンデルヴァリエーション
バルトーク:ソナタ 1926
(休憩)
ベートーヴェン:ソナタ ハンマークラヴィーア
私達ピアノを弾くものから見ると、このプログラミング3曲を同じ日のリサイタルに入れている事には。卒倒しそうなくらいモノスゴイ(困難な)選曲なのだ。
やはり圧巻は後半のハンマークラィーアだった。エヴェレストに挑むほどの覚悟(?)が必要なこの巨大な作品。約45分超かかるこの曲の最終楽章、延々と続く難解なフーガも、やはり生の音で聴くのは面白い。小山さんは涼しい顔で弾き切った、ように見えた。もしかしたら,前半の大変な2曲も、大変なメインディッシュの前のアペリティフだったのか?と思わせるほどだった。
この大変な3曲を、同時に練習し同時に仕上げ、何度かの本番に向かってバランス良く調整して行くのか、そのペース配分を、、、内緒で覗いていてみたい衝動に駆られた。あまりに凄すぎて、、、謎です!
( H. & Y. N. )

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