中岡秀彦/中岡祐子 エッセイ集

【224】 『ほのぼのとした体験話 2 置き忘れてるよ〜』 2015.12.13

銀行のATMで並んでいた。それぞれの機械の横には、バッグ等を置くための小さな台がある。現在私の前には、その台と同じくらいの身長の子どもを連れた母親がATMを操作中。結構長い時間のあと、操作を終えた母親がその場を去ろうとしたとき母親は忘れ物に気付いた。そして大きな声で言った。
「ピストル、わすれてるよッ!」
そう、子どもは待っている間に、手に持っていたおもちゃのピストルを例の台の上に置いていたのです。
その瞬間、周囲の人は一斉にそちらを・・・。
場所が場所だけに、ぞっとするような、でもちょっとだけほのぼのとするような・・・

― ほのぼのとした体験話 完 ―
( Y. N. )

ページの先頭へ