中岡秀彦/中岡祐子 エッセイ集

【221】 『それぞれの楽器の……』 2015.10.11

最近共演した、金管楽器奏者Yさんとお話ししていて「ほ〜!」と思うことがありました。

「金管の他の人はどうしてるか知らないけれど、僕の場合はその日にリハーサルがあってもなくても、本番があってもなくても、日々することが決まってます。ホルンのエチュードを吹くことです。」と言われました。「ちょっと厚めの楽譜1冊分で一通り通して2時間半です。365日毎日同じトレーニングです。」とのことでした。ちなみに、このお話をした日の合わせ練習は朝10時開始、彼の家から合わせの現場まで片道2時間以上、それを逆算したら。一体何時からエチュードを練習し始めたのか、、、?!(多分4時台からですよね、、?)頭が下がります。

またある時、新作初演の多いマリンバ奏者のOさんとお話しした時に「今回の初演の曲は作曲者から楽譜もらってどれくらい練習されましたか?」と聞いたら即座に「ほぼ300時間です」と答えました。数字を伴った即答に私はとても驚き「その300と言う数字はどっから出ましたか?」と尋ねたらOさんは「私の練習時間は8時から18時まで毎日10時間です。この曲は約30日で仕上げたから10╳30で300です」とさらりと答え、それにも度肝を抜かれました。

それぞれの楽器の演奏、、、並々ならぬ努力が支えているのですね。。。
( Y. N. )

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