中岡秀彦/中岡祐子 エッセイ集 |
【219】 『6月のお菓子』 2015. 7. 5 今年の前半があっという間に過ぎ、もう7月ですね。。。 梅雨空のもと,皆さまいかがお過ごしでしょうか…? 先日初めて「水無月 みなづき」を頂きました。水無月は和菓子には珍しく三角形、白いういろう地に小豆をのせて蒸した素朴なものです。京都では一年の折り返しにあたる6月30日に、この半年のけがれを落とし、残り半年の無病息災を祈る神事が行われるそうです。この神事「夏越祓(なごしのはらえ)」に用いられるのが、6月の和菓子「水無月」、“邪気を払うという小豆を食べて、暑い夏を乗り切りきろう!”との願いが込められているそうです。 室町時代の御所では、この「夏越祓」の時に「氷室」から氷を取り寄せ、暑気払いをしました。当時の庶民にとって夏の氷は貴重品。そこで氷片をかたどったお菓子が作られるようになったのだとか。切り出した氷のようにも見える「水無月」、目にも涼しいお菓子は、先人の知恵ですね。
( Y. N. )
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