中岡秀彦/中岡祐子 エッセイ集

【206】 『こころノート』  2014. 7. 9

漱石

1914年4月20日、夏目漱石が新聞小説「こころ」を連載し始めた。それから丁度100年後の今年は節目という事で、2014年4月20日から同じ朝日新聞に再度「こころ」が、当時と同じような装丁で連載され、好評を博している。

朝日新聞の特製スクラップ用ノートが出たので、なんとなく私もそれにあやかろうかと思い、毎日小説を切り抜いている。久しぶりにスクラップなる作業をしてみて “気付いた” いや、正確には “思い出した” 事も多い。
彼女の、翻訳に対するストイックなまでの情熱と、研ぎ澄まされた言葉の世界、清貧とも言える毎日の生活風景を誠実に追った作品でした。心打たれました。
スクラップは
・糊と鋏が必要
・細長い切りくずが出るので近くにゴミ箱も必要
・毎日切り取らないと、うっかり古新聞として積んでしまうと探すのが大変
・糊を付けたらすぐ注意深く貼らないと紙に皺が寄ってしまう
・貼っていく時に糊、紙、インクの匂いがする
・何枚か続けて貼ると、手のひらや指先が活字のインクで真っ黒に汚れる
・それでも、なかなか楽しい

今やデジタルの時代、パソコン上でのコピーやスクラップが全盛だが、何とアナログな作業なんだなあ、、、効率も悪いし場所も取るし、だがこんな手仕事もいいものだ。
( Y. N. )