中岡秀彦/中岡祐子 エッセイ集

【195】 『ロシア旅行 番外編』  2013. 11. 2

幾つかの大きな台風が過ぎ去って、急に少し冷え込むようになってきました。全三回の「ロシア旅行写真集」を見て頂いて、有難うございました。今回は、前回には書かなかったロシア事情を少し書いてみようかと思います。

■トイレ事情
ロシアのトイレでは殆どの場合、使用したトイレットペーパー(グレーの少し硬い紙)を流すことは出来ません。トイレの個室にはそれぞれ角に大きな屑箱があり、その中に捨てます。日本のようにすぐに水に溶ける紙質ではない為、流すと詰まってしまうらしいのです。肌触りの良い白色のトイレットペーパーが使え、また水で流せたのは,外国人向けの大きなホテルのみでした。このような場所では海外(日本など)から、水洗に適する最高級ペーパーを輸入しているのだそうです。
美しいバレエ劇場内のトイレ等では、便器があっても便座が付いていない場合もありました。どうやって使用するのかは皆さんのご想像にお任せします。

■待つ事
ロシア人は気の長い国民性で、何処に行ってもよく待ちます。空港の荷物受け取りも、ターンテーブル前で1時間弱待ちましたし、美術館、庭園、空港のトイレなども訪れる人数に対して個室の絶対数が極端に少ないので10分、20分以上並ぶ事は当たり前でした。ロシア旅行の時は、滞在時間の何十分の一かは “待つ時間と並ぶ時間” かも知れません。

■お釣り
有名なエルミタージュ美術館内で昼食にカフェに入りました。ちょうど小銭が無く、日本で両替してあったルーブル紙幣(日本で言う1000円札くらい)しか持っていなかったのでそれを出すと、“お釣りが無い” とのこと。仕方が無いので少しピロシキなどを足して、だいたい丁度の金額になるように注文しました。私達の次に並んでいた人にも、やはり “お釣りが無い!” の一点張り。その方には何と、お釣りの代わりに「店先に並んでいたチョコレート」が “物納” で返って来たそうです。
これもお国柄?(゜ー゜*)

日本に帰国してみると、何処に行っても殆ど待つ事が少ないです。
到着した成田空港では、パスコントロールなどさっさと通って荷物受け取りの場所に行った時、既にターンテーブルの上ではトランクがぐるぐる回っていました。“待つ事” に慣れかけていた中で、少しカルチャーショックを受けた程です。トイレでは、真っ白で柔らかくて流せる紙を、飲料水と同じ水質の水で流しているし、公共の場には沢山あってそれ程並ばないし、ウォシュレットまで付いていたり……、なんて贅沢をしてるんだろうなぁ……と思いました。
日本のトイレ事情は衛生的で、もしかしたら世界でも最上級かも知れません。いつも当たり前に思っている事が、当たり前ではないのでしょうね。
( H & Y. N. )
《お・ま・け》    ※写真はクリックすると大きくなります
チラシ1 左の写真は、スーパーのチラシで見つけた、蕎麦の広告です。
チラシ2
よく見ると(右の写真)「麺 そば ぼんさい 麺 300グラム」と書かれていました。
日本、と言えば「盆栽」……は分かりますが、蕎麦の商品名にまで使われているとはね。それにしても全く繋がりはありませんけど……。

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