中岡秀彦/中岡祐子 エッセイ集

【131】 『バスの運転手の肉声』  2010. 5. 13

本日はお疲れのところ、市バスをご利用頂き誠にありがとうございます。一言、御挨拶を申し上げます。本日の運転士、××営業所の○○××でございます。安全で快適な運転を心がけてまいります。このバスは○○時○○分の発車でございます。発車まであと15秒程でございます。しばらくお待ち下さい。
 (ブルン、ブルン、とエンジン始動)
大変長らくお待たせいたしました。では発車いたします。皆様にお願いいたします。携帯電話をお持ちのお客様、マナーモードに設定の上、車内での通話はご遠慮ください。中央の優先席付近のお客様は電源をお切り頂くようお願いいたします。走行中、事故防止のためやむを得ず急ブレーキをかける事がございます。お立ちのお客様は吊り革をしっかり握って頂くようお願いいたします。また、お掛になっているお客様、走行中の席の移動はお止め頂き、車内事故防止にご協力ください。なお、停留所でお降りの際は、バスが完全に止まってから、お立ちください。
ここまでは、発車と同時にアナウンスされたもの、 以下は走行中……
●この先、右へ曲がります。つづいて左に曲がります。
●はい、「○○」に到着いたしまーす。扉が開きます。お降りのお客様、お忘れもの、落とし物のないようにお願いします。気をつけてお帰りください。
●はい、扉が閉まります。発車します。
●この先少々車が揺れます、ご注意ください。
●次は「○○」、お降りのかたはボタンでお知らせください。はい、次、止まります……
これらのアナウンスは会社の規則で言わされているのだろうが、これだけ話していたら、僕だったらあまり「安全で快適な運転」はできいないかも?(笑)
(H. N.)

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