中岡秀彦/中岡祐子 エッセイ集

【125】 『絶滅危惧種?』     2009.12.6

民主党政権に代わってから、子育て支援について様々な意見が出ている。「子ども手当」を、いつから、いくら配るか、所得制限をするかしないか・・となかなか揉めているようだ。子どもは個人や家庭だけでなくでなく社会で育てる未来の財産である、という点には大いに賛同する。が、よいと思えなかった「定額給付金」と同じく、各家庭にお金を配れば良い、とも思えない。もっと良いアイディアは無いだろうか・・・。
払う払わないで不公平になっている給食費、「生活が苦しいので払えません」という家庭に、担任が集金のお願いに訪問したら海外旅行から帰った親とばったり出くわした、なんて笑えない実話もある。例えば給食費は国で負担するとか、あるいは20人学級にするとか、子どもが小さいうちは父親も職場を早退できる仕組みに変えていくとか、「○万円配る」という発想からもう一歩進むといいと思う。

数年前、やはり少子化が進むドイツのある村での子育て対策が、新聞の海外トピックスに出ていた。その小さな過疎の村で出産した人には、村から出産祝い金が渡され、その後1年間必要な分の紙おむつが配達され、焼きたてのパンが毎朝届き、そして村長さん自ら月2回ベビーシッターに来てくれる、というものだった(^^)v もし現在の名古屋でこれをやったら、全国に有名なあの河村市長さんが「どえりゃ〜名古屋弁で子守」をしてくれるかも知れず、その点だけはカナリ心配である (ーー゛)

少子化のヨーロッパ諸国と比べても、日本の合計特殊出生率は更に低い。ある統計学者の計算に依れば、今から300年後の日本の人口は最悪なペースなら何と32人!になるのだそうだ。その計算が正しいかどうか、私の算数の能力では検算ができないが、もし正しいならびっくりである。単純に言えば16組の夫婦がいるだけ・・・これでは、絶滅寸前の朱鷺(トキ)に等しい!!
良い対策が、できるだけ早く・・・実行されるように期待します、「日本人」が将来絶滅しない為に。

(Y. N. )

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