中岡秀彦/中岡祐子 エッセイ集

【118】 『戸隠の森 ♪』     2009.8.15

久しぶりに “いつもの場所” 長野県戸隠へ出かけた。名古屋が連日30度前後の蒸し暑さの中、標高1200メートルの戸隠越ノ水は日中18度である。昔は海底だったという、まるで襞を折りたたんだような風貌の戸隠連峰の麓、澄み渡った空気に鳥の声が眩しい。

今回もいつもの宿に泊まった。実はこの宿のオーナー(皆が “大将” と呼んでいる。現役のころ山岳救助隊の隊長を務めていた!)が数年前に「戸隠・大山桜の会」を立ち上げ「戸隠の国定公園内に大山桜を植えてみませんか」という企画を始めている。(もちろん許可は取ってある)。以前宿泊した時、さくらんぼの種から育てたというポット苗が庭にずらっと並べてあり、その時初めてその話を聞いた。そして昨年、我々もそれに賛同し苗木を一本購入することにした。植栽時期に自分で行って植える事も可能ということだったが、仕事がら無理なので代わりに植えてもらっていた。
折角だから、今回の滞在中に《自分の苗木にぜひ会いたい》と思い、前もってその件を伝えておいた。
宿についてしばらくすると大将に会うことが出来、数十分後には植栽して頂いた自分たちの大山桜の苗木に会う事が出来た。種から3年の月日をかけて大切に育てた苗の高さは約3メートル、戸隠の山に自分の桜が生きている、何とも言えず感慨深いものがあった。

さて、近くには「森林植物園」がある。鳥がきれいにさえずるので、それを録音しようとMDレコーダーも準備してきた……つもりだった。ところが、いざ使おうとしたら、マイクを忘れてきたことに気づいた!「う〜ん残念」と、あきらめかけた時、ふとザックの底に入れてあった携帯で録音することを思いついた。綺麗に録れるかは分からないが仕方ない。カッコウ、ホトトギス、ウグイス等が鳴いていた。なんとか録れたのでお聞かせします。

写真をクリックしてみると、その場所で聞こえた鳥のさえずりに出会えます。ヴォリュームは最大に設定してありますが、それでも聞こえにくい場合は、PC側で調節してください。特にカッコウやホトトギスは遠くから聞こえてきたので。

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鳥の声を聞いて、少しは夏の暑さを忘れて下さい!
鳥の名前は次回のエッセイで発表! (多分お分かりになるでしょうが……)
(H. N. )

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