中岡秀彦/中岡祐子 エッセイ集

【100】 『戸隠旅行 前編』     2008.9.3

戸隠の森  夏休みを利用して、”いつもの宿”のある長野県戸隠に行った。出発時の名古屋は38度、高速を5時間走って一気に最高気温が22度の高原に行くと、別世界だ。到着して車から降りようとドアを開けると、ちょうど冷蔵庫のドアを開けた時のように「ス〜ッ」とひんやりした空気に触れた。

 名古屋で日中、外に出ると 【近くに暖房機があるのか?】 と疑いたくなるが、戸隠では 【どこにクーラーがあるのか?】 と思わせてくれる。

鏡池  ここに来るときの旅の目的はいつも同じ。日常を離れてのんびりする事、森の中で旨い空気を吸う事、そして大好きな蕎麦を食べる事だ。
 部屋にはオーナーのこだわりで、テレビ、ラジオ、時計、電話など音の出るものは一切置いてない。あるものは、静寂、窓からの緑、鳥と虫の声……。奥まった場所で車の排ガスもないせいか、すべての景色がとてもクッキリと目に飛び込んでくる。目がよくなった感じ、まるで曇ったフィルターが一枚取れたように・・・。 テラスで


《朝食の後、木々に囲まれたテラスでコーヒーを飲んでゆっくりするのも至福の時間……。》


 近くには森林植物園や牧場もある。森林植物園では、鳥のさえずりを楽しみつつ汗もかかずに気持ちよくハイキングした。牧場にはのんびりと草を食む牛、馬、山羊などのほか、小動物もたくさんいた。 牧場

 戸隠のあと、白樺湖近くのコテージにも一泊した。こちらも標高1350mと涼しく快適、食堂からは野鳥だけでなくリスや狐が餌を食べに来るのを、間近で見ることが出来る。

 夜は冷え込んで、少し暖房をつけた。名古屋では考えられない……。

(次回へ続く……)

(Y. & H. N. )

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