中岡秀彦/中岡祐子 エッセイ集

【83】 『犬の散歩』  2007.12.30

 私の友人で犬を飼っている人がいます。

 早朝の犬の散歩は息子さんが、夕方は彼女の担当、と決めてあるそうです。でも主婦にとっての夕方の忙しい時間帯に、犬の面倒まで看きれないことも……。
 そこで彼女は、夕方にどうしても犬の散歩が出来ない時は、息子さんに頼んでいました。ただ、息子さんも部活や勉強で忙しい為、○百円の《おこづかい》で引き受けていました。

 その彼女が少し前、右足に肉離れを起こしました。突然誰かにガ〜ンと殴られたような痛さだったとか。カワイそうに! 暫くの間、歩くのも少し不自由です。
 そんなわけで夕方の【散歩の担当】が出来なくなりました。
 どうやりくりしても家族の誰もが出来ない日があり、困って見つけたのが【犬の御巡りさん】ならぬ【犬の散歩屋さん】! (そういう職業もあるんですね。。。)1回 3,000円もしましたが、早速依頼したそうです。

 後日・・・
 今までは○百円で、夕方の散歩を引き受けてくれていた息子さん、

「ねえ、お母さん、【散歩屋さん】に頼むと高いし、僕が行って来てあげるから《おこづかい》ちょっとあげてくれる? それでも【散歩屋さん】に頼むよりは安いと思うよ!」
 友人は、あまりに説得力のある(?)息子さんの考えに、(反発しながらも)共感せざるを得なくなり、彼の《おこづかい》は2倍に(!)値上がりしたそうです(^^)
(Y. N. )

ライン

今年も、私たちのエッセイにお付き合い下さり有難うございました。
色々な事があった一年でした。
寒さの中、お気をつけて、よいお年をお迎えください。
中岡秀彦、中岡祐子

ページの先頭へ