中岡秀彦/中岡祐子 エッセイ集 |
【52】 鹿児島旅行記 最終回 番外編「カーナビ」 いつもは、名古屋近郊の大体知っている街の中で使っているのだが、今回はそれとは違う。全く知らない初めて訪れた街での運転でも、何の支障も無くできる。次は、どこで曲がるのか、このまま直進が何キロ続くのか等、事細かに音声で説明してくれるので、運転にゆとりも出来、御蔭で周りの景色もゆったり眺められる。薩摩富士の写真を撮った時の様な運転も可能だ。 最も便利なのは、夜間の運転だ。地図には目印になるような建物が記載されているが、夜だと暗くて見にくい。知らない土地では尚更だ。カーナビだと昼夜関係無く的確な指示を出してくれるので、本当に便利だ。たとえ曲がる道を間違えたとしても、すぐにフォローしてくれる。運転者の気持ちに何の焦りも生じない。音声案内に 「はい、はい、分かりました。あと600メートルを右折ですね、どうも!」という気持ちになる。 「今の交差点、右折だったんだよ、もーっ! 次の道、ちゃんと曲がってよ!」 などと、隣から穏やかな(?)声が聞こえてくるわけでもない。 ふと、もしこんなカーナビがあったら……、と考えた。 何度もルートを間違えたとする。すると、 「今回がラストチャンスです。今度間違えた場合はルート案内を終了します。運転お疲れ様でした」 ……なんてね。
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