中岡秀彦/中岡祐子 エッセイ集

【51】 二つの演奏会を聴いて    2006.10.5

 もう10月になりました。速いですね!!数日前は、名古屋は最高気温が20度を切りました。あの8月の38度と比べると20度も低くなった、フ〜ン、すごい変化ですよね。私の食べたいものも、カキ氷から鍋物へ、……ちょっと大げさですけど……。
 この気温の変化に体がついて行けるよう、がんばりたいと思います。皆さんも気をつけてくださいね。

 9月末の連休、印象深い音楽会を聴きました。一つは23日、N響定演のショスタコーヴィッチ、そして翌24日の川村英司シューマンの夕べです。
 N響定演は「創立80周年記念/ショスタコーヴィチ生誕100年」、指揮ウラディーミル・アシュケナージ、ヴァイオリンがボリス・ベルキンで、ショスタコーヴィチ:「ヴァイオリン協奏曲 第1番」と、同じく「交響曲 第10番」でした。(渋谷・NHKホール)
 前半後半とも40分を越える大作、ショスタコーヴィチを敬愛する指揮者、ソリスト達による熱演でした。活躍する打楽器群とともに、下から突き上げるような激しい音楽、緊迫感の持続する作品でした。演奏が終わり、会場からの長い長い拍手に応えて、アシュケナージが譜面台に置いていたミニスコアを聴衆に向かって左手で高く掲げ、その後それを自分の胸にじっと当てて目を閉じて微笑んだのが、私にはとても印象的でした。

 24日は、川村 英司(エイシ) 独唱会
「Robert Schumann=Heinrich Heine 没後150年記念」というプログラムで、後半の「詩人の恋」を含むオール・シューマンプログラムでした(上野・文化会館小ホール)、ピアノは小林道夫。
 バリトンの川村英司氏は、私の尊敬するドイツリートの歌い手です。深い朗々とした声、流れるような美しいドイツ語、そしてフレーズの長い豊かな音楽、共演者の品の良いピアノのサポートともにすばらしいリートの夕べとなりました。今回と同じ小林道夫さんとの組み合わせで第1回目のリサイタルをされたのが半世紀前というベテランです。
 関心のある方は、「声楽家 川村英司」で検索してホームページに入って下さると、様々な文献も読むことが出来、今回の演奏も一部聴くことが出来ます。
(Y. N. )

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