中岡秀彦/中岡祐子 エッセイ集

【14】 『サービスの日本』    2005.9.6

 この夏、どういう訳か我家のいろんな物が立て続けに調子が悪くなりました。それで次々に修理を依頼、傷んだタイヤの買い替え、ミシンを修理、そしてエアコンの部品の取替え……と、急な出費でお財布はすっかり軽くなりました。
 が、!その対応の丁寧さと速さは、目を見張るものでした。

 行きつけのタイヤ屋さんは紙コップで冷たい麦茶を出してくれて、座って飲み終わる頃には、すっかりタイヤ4本の交換と点検が終わっていました。ミシンは、修理部から依頼された時間指定の宅急便の方が玄関まで引き取りに来てくれ、その場で梱包して運び、6日後には修理と調整が済んで再び宅急便で返って来ました。エアコンのフリーダイヤル修理相談オペレーター受付は、24時間やっていることも今回知りました。こんな忙しそうな時期でも、電話した翌日に専門の修理の方が見に来てくれて、「基盤の取り寄せで一週間程お時間かかってしまいますが……、よろしいでしょうか?」と言われながらも、5日目の朝には直してくれました。 どの方も親切、丁寧、作業は早く、助かりました。

 さすが日本……。 
ヨーロッパではなかなかこう迅速には行きません。色々な面でもっと待つのが当たり前だからです。

 例えば洗濯機を買っても、それを運送の人は運んできてポンと置いていくだけ、日本より複雑な給排水の接続は別の日(それもいつになるかわからない)に別の人、電気やアースの接続はまた別の日に別の人、ひどい場合は全然来てもらえず泣く泣く自力でやるなんて場合もあります。
 日本だと、届いた日からすぐに使えるように全てその日にやってくれて、その上使い方の説明までしてくれたりしますよね?

 今回の色々な修理の迅速なことには、日本に住んでいる日本人の私でも、やはりびっくり。。。
 もう帰国されましたが、20年以上日本に住んでいらしたドイツ人の方が、“ドイツと比べて日本は色々異なる面があるが、まずサービスの国だと感じる。”と常々おっしゃっていたのがよく解ります。

(Y. N.)

ページの先頭へ