佐藤豊彦 バロックリュート・リサイタルフランス式バロックリュート音楽の流れ2006年2月19日(日)15時 会場:スタジオ・ルンデ(名古屋市中区丸の内 2-16.-7) |
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フランス式のバロックリュートは1630年頃「老ゴーティエ」(Ennemond Gaultier 1575-1651))によって確立される。11コース(第1及び第2弦が単弦で、残りが複弦、従って合計20弦)のリュートは第1弦から順番にf', d', a, f, d, Aと調弦され、残りは調に合わせて音階的に調弦される。このリュートはフランスでは「崩された様式」、「自由奔放な様式」或は「感傷的な様式」とも言われる“Style brisé”を生み出し、さらにドイツ語圏へ影響を及ぼして「華麗なる様式」(“Galant Stil”)を作る。かの有名なヴァイス(Sylvius Leopold Weiss 1686-1750)ですら1720年頃までは11コースリュートを使ったし、13コースリュートが使われだしてからも、1740年頃までは11コースリュートがまだ主流であった。
今回は長年お世話になったルンデの「さよならコンサート」なので、世界中でも稀な演奏可能なオリジナルリュートである「グライフ」(Laurentius Greiff 1610)を使用して、ゴーティエから初期ヴァイスに至るまでのおよそ100年間にわたる「フランス式バロックリュート音楽の歴史」のようなものを聴いていただく。 |
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《プログラム》
老ゴーティエ:メサンジョウに捧げるトンボー ムートン:拍子の無い前奏曲 ロイスナー: 組曲 変ロ長調 から ド・ヴィゼー:老ガロに捧げるトンボー ヴァイヒェンベルガー:組曲 ニ短調 から ヴァイス:組曲 イ短調 「不実な女」 【参加会費】一般 \5,000、ペア \9,000、学生 \2,500 一部座席予約可(160席中約50席) 【予約、お問合わせ】スタジオ・ルンデ TEL:052−203−4188 ※このコンサートの聴衆の反応を紹介します |