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ハレーSQ
ハレー・ストリング・クァルテット
漆原啓子、篠崎史紀(ヴァイオリン)、 向山佳絵子(チェロ)、 豊嶋泰嗣(ヴィオラ)

プロフィール

 1985年漆原啓子、松原勝也(ヴァイオリン)、豊嶋泰嗣(ヴィオラ)、山本祐ノ介(チェロ)により結成。翌1986年第21回民音室内楽コンクールに優勝、併せて斎藤秀雄賞を受賞した。この時演奏されたバルトークの弦楽四重奏曲第2番を聞き、審査員でありこの曲の初演者でもあったシャンドール・ヴェーグが絶賛したと伝えられている。
 87年6月、東京文化会館で本格的なデビュー公演。同年、東京・お茶の水にオープンしたカザルスホールのレジデントクァルテットに就任。2000年3月にカザルスホールが自主企画公演を終了するまでの13年間、ここを本拠地として、合計37回の定期演奏会を行った。
 これまでにハンスヨルク・シェレンベルガー(オーボエ)、迫昭嘉(ピアノ)、リチャード・ストルツマン(クラリネット)、永井和子(メゾソプラノ)、川崎雅夫(ヴィオラ)、ピーター・ゼルキン(ピアノ)、バーナード・グリーンハウス(チェロ)などと共演したほか、ロッケンハウス音楽祭などで有名なドイツの作曲家、ペーター・キーゼヴェッターのオーボエ五重奏曲作品40を世界初演した。また第20回定期演奏会では演出・脚本に実相時昭雄、朗読に寺田農を迎え、ハイドンの「十字架上のキリストの最後の七つの言葉」を演奏した。
 91年7月、初めての本格的国内ツアーとして、カザルスホールでの第11回定期にさきがけ、岐阜・メルサホール、大阪・いずみホールでの公演を行なった。また、1999年秋からは、名古屋・電気文化会館での定期演奏会プロジェクトをスタートさせている。
 91年10月にはイギリスで行われたジャパン・フェスティバルに参加、ロンドンを始めイギリス全土で7回の公演を、93年2月には、国際交流基金の派遣により、東南アジア各地へ7回の公演旅行を行った。97年6月にはプエルト・リコのカザルス音楽祭に招かれ、2回の演奏会を行い、会場総立ちの大喝采を受けた。
 待望のCDは、得意のハイドンばかりをおさめ、キャニオン・クラシックスから93年12月17日にリリース、大好評を博した。94年8月にはドヴォルザーク「アメリカ」とヤナーチェク「クロイツェル・ソナタ」を録音、同年12月17日にリリース。最新盤は再び得意のハイドン「十字架上の七つの言葉」(95年12月リリース)。
 結成当時すでにヴィエニアフスキ国際コンクールに優勝の経歴を持ち、現在もソリストとしてめざましい活躍をしている漆原啓子、ソリストとして室内楽奏者として、ますます音楽界に欠かせぬ位置を占める豊嶋泰嗣、96年春からは、ウィーンで研鑽を積み、現在NHK交響楽団のコンサートマスターをつとめる傍ら室内楽奏者としての活躍ぶりも注目されている篠崎史紀(ヴァイオリン)が、また98年3月からはスケールの大きな音楽性で次代を担う音楽家として高く評価されている向山佳絵子(チェロ)が加わり、より求心力を持つアンサンブルとレパートリーで新たな軌道を描き始めている。
 メンバーそれぞれがソリストとして活躍する中で、自らの演奏家としてのキャリアの大切な部分として室内楽活動を位置づけている彼らは、すでに国際的なクァルテットのレベルまで達しており、日本を代表する弦楽四重奏団と言っても過言ではない。

メンバー・プロフィール    ディスコグラフィー    名古屋公演一覧

ハレー・ストリング・クァルテット Halley String Quartet
漆原啓子
 漆原啓子(うるしはら・けいこ/ヴァイオリン)
 1981年ヴィエニアフスキ国際ヴァイオリンコンクールにおいて、最年少で日本人初の第1位優勝。85年「プラハの春」音楽祭に出演、88年ハンガリー国立交響楽団と共演するなど、内外を問わずソリストとして幅広く活躍するとともに、室内楽にも前向きに取り組んでいる。
 91年5月には日本フィルのヨーロッパツアー、94年6月にはサンクト・ペテルブルク交響楽団日本公演に、いずれもソリストとして共演した。また95年にはヤン・パネンカとデュオ・リサイタルを各地で行う。99年3月、ウィーン放送交響楽団日本公演のソリストとして共演、好評を博した。
篠崎史紀
 篠崎史紀(しのざき・ふみのり/ヴァイオリン)
 3歳より父・篠崎永育に手ほどきを受け、故・田中令子、江藤俊哉の各氏に師事。1979年北九州市民文化賞を史上最年少で受賞。81年よりウィーン市立音楽院に留学し、トーマス・クリスチャン氏に師事。一方、アマデウス四重奏団、バリリ弦楽四重奏団のメンバーに室内楽を学ぶ。第34回ヴィオッティ国際コンクール室内楽部門(二重奏)で第3位、第20回ボルドー国際音楽祭でシルバーメダル受賞。ウィーンを中心に活動を続け、世界各地の音楽祭に招待された。88年ウィーン市立音楽院卒業後に帰国。群馬交響楽団、読売日本交響楽団のコンサートマスターを経て、97年4月よりNHK交響楽団コンサートマスター。

豊嶋泰嗣豊嶋泰嗣(とよしま・やすし/ヴィオラ)
 桐朋学園在学中から注目され、岩崎洸、原田幸一郎など一流音楽家との共演を重ねる。1989年リンカーンセンター室内楽ソサエティと共演。ソリストとしては、同年ベルリン放送交響楽団と、91年バシュメット、モスクワ・ソロイスツ合奏団と共演。90/91年には5回にわたるリサイタルシリーズ(カザルスホール主催)を成功させた。91年村松賞及び第1回出光音楽賞、92年芸術選奨文部大臣新人賞受賞。91年から定期的に行っている「セルフ・プロデュースシリーズ」では、ヴァイオリン・ヴィオラ作品を多様な視点で取り上げる意欲的な演奏会を行っている。現在九州交響楽団コンサートマスターを務め、97年10月より新日本フィルコンサートマスターに復帰。
向山
向山佳絵子(むこうやま・かえこ/チェロ)
 東京芸術大学在学中の1989年、カザルスホールでの「パブロ・カザルスに捧げるチェロ連続リサイタル」に出演し脚光を浴びる。90年からドイツ・リューベック国立音楽大学に留学、ダヴィッド・ゲリンガスに師事。同年、ガスパール・カサド国際チェロコンクールで第1位を獲得。92年カザルスホールで1年間に及ぶシリーズ「向山佳絵子とチェロの世界」を成功させた。92年第2回出光賞受賞。国内の主要オーケストラおよび世界の一流音楽家との共演のほか、宮崎国際音楽祭への参加など、室内楽にも意欲的に取り組んでいる。スケールの大きなその音楽性は、次代を担う存在として各方面から高い評価を得ている。
ハレー・ストリング・クァルテット ディスコグラフィー
2001年8月現在
※すべて第1期メンバー(漆原啓子、松原勝也、豊嶋泰嗣、山本祐ノ介)によるもの

【キャニオン・クラシックス PCCL―00204】 (1993年リリース)
ハイドン/弦楽四重奏曲集
 弦楽四重奏曲第1番「狩」、  弦楽四重奏曲第17番「セレナード」、
 弦楽四重奏曲第82番「雲がゆくまで待とう」、  弦楽四重奏曲第83番 Op.103

【キャニオン・クラシックス PCCL―00251】 (1994年リリース)
ヤナーチェク/弦楽四重奏曲第1番「クロイツェル・ソナタ」
ドヴォルザーク/弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」


【キャニオン・クラシックス PCCL−00307】 (1995年リリース)
ハイドン/弦楽四重奏曲第50〜56番 Op.51
     「十字架上のキリストの最後の七つの言葉」

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